格式ばって「天満宮」と言えば、何??って方もいるでしょうが、「天神さま」と言えば、あーうちの近くにある神社でしょ。
そうです、その近所にある神社の総本社が北野天満宮です。
北野天満宮のみどころとアクセス
平安時代中頃に創建された菅原道真をお祀りする神社です。
道真が藤原氏の讒言(ざんげん)により大宰府に流され亡くなったのち、都では天変地異が頻発しついに清涼殿(天皇の居所)に雷が落ちました。
讒訴(ざんそ)にかかわった藤原氏をはじめとする多くの要人が死傷し、 天皇も病に倒れられたことからこれを道真の祟りと考えて怒りを鎮めるために、天神(雷神)としてお祀りしたことが初まりと伝わります。
拝観時間・拝観料など
境内自由 | 4月~9月 開門5:00~閉門18:00 |
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10月~3月 開門5:30~閉門17:30 |
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社務所・授与所 | 9:00~17:00(16:30受付終了) |
宝物殿 | 1月1日 12月1日 毎月25日 4月10日~5月30日 観梅・紅葉シーズンなど |
9:00~16:00 一般 800円 中高生 400円 子供 250円(未就学児無料) 修学旅行生250円 |
縁日 | 毎月25日 | 6:00頃~21:00頃 日没~21:00は境内がライトアップされ、露店などの出店があります |
梅苑公開 | 例年2月初旬~3月下旬まで公開 (開花状況により異なります) |
10:00~16:00 (茶菓子付き) 大人800円 こども400円 |
史跡 御土居の青もみじ | 例年5月上旬〜下旬に公開 | 9:00~16:00 中学生以上500円 小学生以下250円 修学旅行生250円 |
もみじ苑 | 例年10月下旬~12月上旬まで公開 (紅葉の状況により異なります) |
9:00~16:00 ライトアップは例年11月中旬~12月上旬に実施・日没~20:00 (茶菓子付き) 大人1000円 こども500円 |
JR京都駅からのアクセス&周辺の観光名所
1・市バス50系統(二条城・北野天満宮・立命館大学行き)で「北野天満宮前」下車すぐ
2・市バス101系統(二条城・北野天満宮・金閣寺行き)で「北野天満宮前」下車すぐ
3・市バス205系統(金閣寺・北大路バスターミナル行き)で「北野白梅町」下車徒歩5分ほど
周辺の観光名所
北野天満宮の東側には花街の一つである上七軒があり、さらに東へ行くと六観音像や快慶作・十大弟子像のある千本釈迦堂(大報恩寺)があります。
北西には桜で名高い平野神社、南へ行くと束帯姿の神像群がずらりと並ぶ大将軍八神社、妖怪ストリートで町おこしをする大将軍商店街などがあります。
北野白梅町駅から嵐電(京福電鉄)北野線を使えば、沿線には足利家の菩提寺・等持院、石庭で有名な龍安寺、狩野探幽筆の雲竜図がすばらしい妙心寺、御室桜で名高い仁和寺、
帷子ノ辻(かたびらのつじ)駅で嵐山線に乗り換えれば、弥勒菩薩半跏思惟像のある広隆寺、三本柱の鳥居がパワースポットとして知られる蚕ノ社(かいこのやしろ・正式には木島座天照御魂神社・このしまにますあまてるみたまじんじゃ)、太秦映画村、芸能人に人気の車折神社(くるまざきじんじゃ)、嵐山駅からは渡月橋と嵯峨野めぐりへと、名所が盛りだくさんです。
周辺の地図
学問の神様、菅原道真公と牛の像の謎
道真は優れた学者であったと伝わることから「学問の神様」としても信仰されていて、受験のシーズンには合格祈願に多くの人が訪れます。
梅をこよなく愛していたといわれ大宰府に流されるときに詠んだとされる
「東風 吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」
は有名な歌で、道真を慕って京の邸宅にあった梅の木が大宰府まで飛んで行ったという伝説があり、現在も神紋に梅の花が使われ境内にも梅の木がたくさんあります。
天満宮といえば牛。
境内のあちこちに牛の像があり、 自分の体の悪い処をなでその後に牛の同じ処をなでるとヨクなると言われることから、 参拝者になでられ中にはツルツルになった像も多くあります・・・(私も歩きすぎて痛くなった膝をこっそりさすってみました)
菅原道真と牛にどんな繋がりがあるのでしょうか?
道真は丑年生まれと伝わり大宰府に流されるときに命を狙われた際、 かわいがっていた牛が命を救ってくれ、これに乗って旅立たれたという伝説が残ります。
又、境内にある牛の像が臥牛になっているのは、道真の御遺骸を乗せた車を引く牛が動かなくなり(亡くなり)、その地に埋葬されたからという言い伝えもあります。
このような牛伝説から、天満宮では牛が神使といわれています。
梅の花(植物)や牛(動物)にまで慕われた道真、人柄が偲ばれますね。
京都 紅葉の名所 御土居
豊臣秀吉が造った御土居が残っています、洛中と洛西の境になる御土居ですね。
秋の紅葉の時期には開放され(茶・茶菓子付き有料)間近に見ることができます。
紙屋川の流れに架かる橋などから、美しい紅葉を眺めながらのんびり散策するのも楽しいです。
秋のもみじだけでなく、青もみじと称して2015年より初夏の時期にも公開されるようになりました。
爽やかな初夏に公開されるもみじ苑では鶯橋の朱ともみじの緑のコントラストも美しく、燃えるように赤い紅葉とはまた違った散策が楽しめます。
年間行事
1月1日 | 歳旦祭 天満宮のおけら詣 (火縄授与) 大晦日の22:00~3:00 |
大晦日に摂社の火之御子社では火打石を使って新しい火をきり出す「鑽火祭(きりびさい)」を斎行し、この浄火を移した火縄が夜中より元旦早朝にかけて授与されます。この火を元旦の食事の調理につかうと、その年が無病息災で過ごせると伝えられる伝統行事で、「天満宮のおけら詣」として知られています。 |
1月2日~4日 | 筆始祭と天満書 (ふではじめさいとてんまがき) |
書に親しむ人々の技芸の向上をお祈り、天神さまの神前で書初めを行い書道の上達を願います。 |
1月25日 | 初天神 | 毎月行われる縁日のうちでも終い天神と共に最もにぎわいます。 約1000軒の露店が立ち、約15万人の参拝者が訪れます。 |
2月3日 | 節分祭と追儺式 (せつぶんさいとついなしき) |
「北野追儺狂言」や上七軒の芸舞妓さんによる日本舞踊の奉納、豆まきが行われます。厄除けのお札やお守りの授与もあります。 |
2月初旬~3月下旬 | 梅苑公開 | 50種約1500本の梅が約2万坪の境内で咲き競います。お茶とお菓子を供する茶屋も開かれます |
2月25日 | 梅花祭と梅花祭野点大茶湯(ばいかさいのだておおちゃのゆ) | 梅花祭は道真公の祥月命日に行われる祭典です。 「紙立(こうだて)」という特殊な神饌を供え、祭典の後に神饌に用いた玄米が「厄除玄米」として授与されます。 梅花祭野点大茶湯は秀吉が開催した北野大茶湯にちなんだ催しで、上七軒の芸妓さんたちの奉仕で野点を楽しめます。 |
3月15日 | 春祭(祈年祭) | 五穀豊穣を大神様に祈願します。 |
4月第3日曜日直前の 木曜日~第3日曜日 |
文子天満宮祭 (あやこてんまんぐうさい) |
境内末社・文子天満宮の例祭で、道真公を最初にお祀りした多治比文子の屋敷跡である西ノ京の御旅所まで神輿が渡御します。 |
4月20日 | 明祭 | 讒言により大宰府に流された冤罪が晴れた日で、その喜びが神前に報告される祭典です。 |
5月上旬〜下旬 |
史跡 御土居の青もみじ | 紅葉していない緑の葉を「青もみじ」と呼び、秋のみの公開だったもみじ苑が2015年より初夏にも公開されるようになりましたます。 |
6月1日 | 雷除大祭(かみなりよけたいさい) | 「北野の雷公」と称えられる摂社「火之御子社」の祭典です。 4:00に古式にのっとって「火打ち石」で浄火が点じられ、一年の五穀豊穣と落雷が少ないことを祈願します。 雷除けのお札やお守りが特別に授与されます。 |
6月25日 | 御誕辰祭(ごたんしんさい) | 845年6月25日に生まれた道真公の誕生日に行われる祭典です。 |
6月25日 | 大茅の輪くぐり | 御誕辰祭は「夏越天神」ともいわれ、無病息災を願う「大茅の輪くぐり」が行われます。楼門に掲げられる茅の輪は、直径約5メートルで京都最大といわれす。 直径7~8センチほどの小型の「茅の輪」の授与があります。 |
6月30日 | 夏越の大祓 | 本殿正面に設けられた「茅の輪」の前で16:00~神事が行われ、神職とともに「茅の輪くぐり」を行って、罪や穢れを祓い、無病息災を祈願します。 直径7~8センチほどの小型の「茅の輪」の授与があります。 |
7月下旬の梅雨明けより | 大福梅(おおふくうめ)の土用干し | 6月上旬より境内で採取し塩漬された約2.5トンの梅の実が樽から取り出され、約4週間かけて神職・巫女総出で土用干しされます。 12月13日の事始めの日から12月25日の終い天神の頃まで、大福梅として参拝者に授与されます。 |
8月4日 | 例祭(北野祭) | 皇室の繁栄と国家安泰、五穀豊穣、無病息災を祈願します |
8月上旬 | 御手洗祭と七夕祭「棚機祭」 | 神前に道真公の御遺愛と伝わる書道具や夏野菜・御手洗団子などをお供えして、農作物の生育、万民の無病息災を祈願する節句行事です。 御手洗川足つけ燈明神事やライトアップも行われます。 |
10月1日~5日 | ずいき祭 | 道真公が大宰府で彫られた木像を随行のものが持ち帰ってお祀りし、秋の収穫時に野菜や穀物をお供えして感謝を捧げたことが始まりと伝わるお祭りです。 1日に「神幸祭」で天神さまを西ノ京の御旅所にお遷しし、 2・3日に御旅所にて献茶祭などが斎行され、 4日の「還幸祭」で本社に戻られます。 野菜や乾物で飾られた「ずいき御輿」が期間中、御旅所に展覧され「還幸祭」で巡行します。 |
10月21日 | 一條天皇行幸始祭 | 1004年に一條天皇がはじめて北野社に行幸され、朝廷より「北野天満天神」の称号を賜り、以降、皇城鎮護の神、国家護持の神として歴代天皇の行幸が行われるようになったことを記念した祭典です。 |
10月29日 | 余香祭(よこうさい) | 道真公が宮中の重陽(ちょうよう)の宴で詩を詠まれ御衣を賜ったことを、大宰府で一年後に追想して詩を作られたことに由来する祭典で、全国から寄せられた詩(献詠)を選出してその披露が行われます。 当日は神前に黄菊・白菊が飾られ、全員が冠に小菊をさして奉仕します |
10月下旬~12月上旬 | もみじ苑公開 | 秀吉が築いた御土居の一部が残り史跡に指定されています。一帯は紅葉の名所として知られ約350本のもみじが美しく紅葉します。期間中はライトアップが行われ、上七軒の舞妓さんによる舞や北野天神太鼓会の奉納演奏などの催しも行われます。 |
11月23日 | 新嘗祭(にいなめさい) | その年に収穫された穀物が供えられ、神に感謝をささげる祭典が斎行されます。 |
11月26日 | 御茶壷奉献祭・口切式 10:45~ |
12月1日の献茶祭で使用するお茶の葉が奉納されます。 京都各地の産地ごとに詰められた茶壷が、唐櫃(からびつ)に収めて運ばれます。一の鳥居から本殿まで茶摘み娘の先頭によるお茶壷行列は10:45に出発します。茶壷は神前に供えられた古式ゆかしく口切式が執り行われます |
12月1日 | 献茶祭(けんちゃさい) | 秀吉が158年10月1日に催した「北野大茶湯」に由来する400年の歴史をもつ祭典です。御茶壷奉献祭・口切式で奉納された碾茶(てんちゃ)が使われます。 京都の4家元2宗(藪内家・表千家・裏千家・武者小路千家・堀内家・久田家)が輪番で奉仕し、神前に供える献茶式の後、境内に設けられた茶席で参拝者もお茶を楽しむことができます。 拝服茶券は11月上旬から配布されます。 |
12月13日 | 大福梅の授与 | 正月準備を始める12月13日の事始めから12月25日の終い天神の頃まで、境内で作られた「大福梅」が参拝者に授与されます(初穂料700円)。なくなり次第終了です。 元旦に大福梅をいれたお茶を飲むと、一年間無病息災で過ごせるとされています。 |
12月25日 | 終い天神(しまいてんじん) | 師走の恒例神事として多くの参拝者で賑わいます。参道には多くの露店が並び、正月飾りなどを売る露店も多数見られます。正月の祝箸(200円)やお屠蘇(500円)等などの授与もあります。 |
12月31日 | 大祓(おおはらえ) 16:00~ 除夜祭 19:00~ |
人形(ひとがた)を用いて罪やけがれを祓い清める「大祓(おおはらえ)」、今年の無事を奉告し、新年の平穏を祈る「除夜祭(じょやさい)」が斎行されます。 |
鑽火祭(きりびさい) 19:30~ 天満宮のおけら詣 (火縄授与) 22:00~翌3:00 |
摂社の火之御子社では火打石を使って新しい火をきり出す「鑽火祭(きりびさい)」を斎行し、この浄火を移した火縄が夜中より元旦早朝にかけて授与されます。この火を元旦の食事の調理につかうと、その年が無病息災で過ごせると伝えられる伝統行事で、「天満宮のおけら詣」として知られています。 同じような行事が八坂神社でも行われています。 |