◆薬師寺近鉄奈良駅からアクセス
近鉄奈良駅から大和西大寺で橿原線に乗り換え「西ノ京」駅下車徒歩5分ほど
または奈良交通バス六条山行「薬師寺」下車徒歩5分ほど
奈良交通バス法隆寺前行「薬師寺東口」下車徒歩10分ほど
◆薬師寺拝観時間
8:30~17:00(受付は30分前まで)
白鳳伽藍のみ 大人800円中高生400円小学生200円
玄奘三蔵院公開時 大人1100円中高生700円小学生300円
特別展は別に500円ずつ、共通割引券もあります。
今後は拝観料が段階的に値上げ予定ですので 詳しくはwebサイトにて確認
◆薬師寺簡易歴史解説
天武天皇の発願により飛鳥の藤原京に建立された寺院で、後に平城遷都に伴い現在の地に移転されました。
◆薬師寺 白鳳期の美仏群と玄奘大唐西域記
天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を願い創建された寺院です。
天皇は完成を見ず崩御され、持統天皇の代に本尊の開眼供養が行われ文武天皇の代に伽藍が完成しました。
平城京遷都に伴い現在の地に移転され、その後平安時代まで造営は続きました。
しかし度重なる災害と兵火によって焼失し、当初の建物は東塔のみになりました。
長らく荒廃してしていましたが、1960年以降管長になった高田好胤が中心になり写経勧進(寄付により寺院を建立・補修すること)によって金堂が再建されると、その後も勧進は続き次々と伽藍が再建されていきました。
現在は創建当初より残っている東塔が修理されていて、完成は平成31年ころの予定です。
白鳳美仏 国宝薬師三尊像 薬師寺金堂
金堂に安置される薬師如来と脇侍の日光月光菩薩は、白鳳期のもので国宝に指定されています。
わずかに腰をひねる姿が美しく、お薬師さまの台座にはギリシャの葡萄唐草文様 ペルシャの蓮華文様・インドの力神、さらに中国の四神が浮き彫りにされ、 シルクロードを経て仏教が伝えられてきたことを感じられます。
東院堂のご本尊観聖音菩薩も国宝です。 こちらは少し、どっしりとされた印象があります。
薬師寺東塔と西塔、釈迦八相像
東塔はその美しさから「凍れる音楽」とも評され、頂上にある水煙には音楽を奏でる天人が表現、塔の内部には釈迦八相(お釈迦さまの生涯を8つの場面で表現したもの) のうち前半の4つの場面の塑像群が安置されていましたが、現在は四隅に平安期の四天王が祀られ、平成に奉安された釈迦の苦行像が安置されます。
西塔にも後半の4つの場面が安置されていましたが、兵火によって焼失してしまい現在は2015年に新たに奉安された釈迦八相像群が祀られています。
大講堂 弥勒三尊像
大講堂には弥勒三尊が安置されています。
江戸時代には阿弥陀三尊とされ、明治以降は薬師三尊とされていましたが、大講堂が再建されたのを機に元の弥勒菩薩として祀られるようになりました。
白鳳から天平期のもので重要文化財に指定されています。
不東 西遊記三蔵法師の本来のお姿
法相宗は玄奘三蔵の教えを継承する宗派で、薬師寺は興福寺と共に法相宗の大本山です。
境内北側には戦時中に発見された玄奘の遺骨(分骨)を祀るため建立された玄奘三蔵院伽藍があり、天竺から帰国後に経典の翻訳作業をされる姿の木造が安置されています。
掲げられる「不東」の文字はインドへ至らなければ決して東(中国)へは戻らないという玄奘三蔵の決意を示しています。
また大唐西域壁画殿には平山郁夫氏が現地を100回以上訪れ、20年を超える歳月をかけて書き上げた大作、玄奘三蔵求法の旅をたどる 大唐西域壁画が描かれています。
壮大で過酷な自然が描かれ、どんなに過酷な道のりだったのか・・・
ほんの少しだけ、未熟な私達でも思いをはせることができます。
春夏秋冬それぞれに期間限定で公開されています。
毎月5日玄奘縁日・毎月8日薬師縁日・毎月第三日曜日弥勒縁日として法要が営まれ、
毎年10月8日には天武忌の法要と柴燈大護摩が修され 夜には大講堂で万燈会が行われ、献灯された美しい光が伽藍を包みます。