京都奈良の仏像、特別公開特別拝観とアクセス方法

京都奈良旅行-公共交通機関と徒歩でアクセス-

奈良西ノ京 奈良垂迹神・釈迦・祖師・羅漢 京都奈良秘仏

唐招提寺 孤高の名僧 鑑真和上

投稿日:

◆唐招提寺近鉄奈良駅からアクセス

近鉄奈良駅から大和西大寺で橿原線に乗り換え「西ノ京」駅下車徒歩10分ほど
または奈良交通バス六条山行「唐招提寺」下車すぐ
奈良交通バス法隆寺前行「唐招提寺東」下車徒歩5分ほど

◆唐招提寺拝観時間

8:30~17:00(受付は30分前まで)
大学生以上600円中・高校生400円小学生200円

御影堂(開山忌・観月会)6月5日~6月7日・9月の中秋の名月の日
大学生以上500円中・高校生300円小学生200円

新宝蔵(春季・秋季) 大学生以上200円高校生以下100円  
釈迦念仏会(釈迦如来立像・金亀舎利塔公開)
10月21日~10月23日9:00~16:00

◆唐招提寺簡易歴史解説

南都六宗の一つ律宗の総本山です。 聖武天皇の招きに応じ苦労の末に来日された鑑真和上によって開かれました。

◆唐招提寺 命懸けの受戒と渡日 鑑真

当時、日本には受戒を授けられる僧がいませんでした。
遣唐使として渡唐した栄叡と普照は、日本には「伝戒の師」がいないことから、しかるべき高僧を推挙してほしいと鑑真に申し出ますが、弟子達は渡日を拒んだため自ら渡日することを決意します。

その頃は海を渡って日本へ渡ることは命がけで、鑑真の出国に反対するものも多く渡航の計画はさまざまな試練の連続でした。
5回目の渡航時には嵐によって漂流し、栄叡は病死、高弟の祥彦も亡くなり、 自身は失明してしまいました。
それでも6度目の渡航でようやく来日を果たし、東大寺大仏殿前で聖武天皇・光明皇后・孝謙天皇に戒を授け、翌年建立された戒壇院で5年間にわたり戒を授けました。

東大寺から離れ新田部親王(天武天皇の皇子)の旧宅を下賜され創建されたのが唐招提寺です。
当初は戒律を説く学問所として「唐律招提」と名づけられた私寺でした。
経蔵・宝蔵などがあるだけでしたが、鑑真の死後に弟子の如宝によって 伽藍の整備が進められ講堂・食堂・羂索堂などが次々建立されていき、一時は衰退するも、鎌倉時代に覚盛上人によって復興されました。

唐招提寺 覚盛上人うちわまき縁起5月19日

覚盛上人はとても厳しく戒律を守った僧で、女人救済にも力を注がれたました。
ある日修行中の上人の腕に蚊が止まったのを、弟子がうちわで殺そうとします。
しかし上人はこれを自らの血を与えるのは菩薩行で、叩くのは不殺生戒に背くと制します。

上人がなくなった後、教えを受けた法華寺の尼僧たちが、せめて蚊を追い払って下さいと霊前にうちわを供えました。
現在、5月19日上人の命日に毎年行われるうちわまきはこれに由来し、病気除け・魔除けのご利益があるとされ当日は、沢山の方が参拝におとずれます。

唐招提寺金堂 廬舎那仏と光背千体仏

唐招提寺は国宝・重要文化財の宝庫です。
南大門をくぐると平成の大修理によってよみがえった金堂が現れます。
像高3mを超える本尊廬舎那仏座像千体仏の光背を背負い、梵天帝釈天を脇侍に、さらに薬師如来・千手観音を従え堂々たるお姿です。
四方は四天王に守られ、堂内は荘厳な雰囲気に包まれています。

講堂には弥勒菩薩(如来形)、持国天・増長天が祀られています。
新宝蔵が完成するまでは多数の仏像が安置されていました。

鼓楼は舎利殿とも呼ばれ、鑑真和上が請来された仏舎利を納めた 金亀舎利塔が安置されています。

秘仏釈迦如来 唐招提寺礼堂

礼堂には清涼寺式の釈迦如来が安置され、毎年10月に金亀舎利塔と共に公開されています。

秘仏(像)御影堂 鑑真和上像

御影堂には鑑真和上の像が安置され、東山魁夷によって奉納された襖絵もあり、年に数日だけ公開されています。
弟子の忍基が鑑真の死期が近いことを悟り造らせたと伝わり、 日本最古の肖像彫刻です
近年色鮮やかなレプリカが造られ話題になりました。

経蔵は日本最古の校倉造りの建物で唐招提寺の中で一番古い建物です。
中には渡海文殊像が安置されています。
また宝蔵も同時期に建てられた校倉造りの建物です。

戒壇は創建当初に築かれたといわれていますが、 建物は焼失していて石段のみが残り、インド・サンチーの古塔を模した宝塔が築かれています。
以前訪れた際この前で写真を撮ったのですが、 なぜか突然シャッターが切れなくなり???となった記憶があります。

新宝蔵には金堂に安置されていた大日如来坐像をはじめ 奈良期に造られた多数の木造仏が収められています。
また金堂の鴟尾(奈良時代)も公開されています。

開山堂にはレプリカの鑑真和上像が安置され、年に数日しか公開されないお像に代わり毎日公開されています。

余談ですがこちらにあるお線香・天平香「瓊花」は 鑑真和上の故郷に咲く瓊花(けいか)の香りを忠実に再現したもので 可憐な良い香りが広がります。
和上没後1200年の昭和38年に中国から贈られた瓊花(けいか)は最初の一株を増やし、現在春に公開されています。
小さな白い花を心待ちにしているファンも多いと聞きます。

◆唐招提寺周辺地図

人気記事ランキング

1

2020年は大河ドラマで明智光秀が主人公となる「麒麟がくる」が放送されることで脚光を浴びる、この武将にゆかりの地が京都には多くあります。 こちらではそんなゆかりの地をご紹介してゆきます。 「三日天下」 ...

2

3月3日はひな祭り、桃の節句ですね。 節句(節供)の「節」は季節の変わり目、「供」は供物のことです。古代中国の暦法では奇数が重なると陰になる(奇数は縁起の良い数字ですが、重なって偶数になってしまうため ...

3

桜の名所は沢山あってどこもかしこも人だらけになる京都の春ですが、やっぱり京都でお花見を楽しみたい!そんな方のためにお花見スポットをご紹介します。 今年の桜の開花はいつごろになるのでしょうか。暖冬傾向で ...

4

毎年春と秋の年二回開催されている「京都非公開文化財特別公開」、2020年春期の情報が公開されました。 通算で第77回目になる今開催では、市内16か所の寺社で所蔵の宝物などが公開がされます。桜の季節も終 ...

5

京都では春になると多くの寺社で特別公開が行われます。3月中旬~5月のゴールデンウィーク頃にかけて行われるところが多く、梅や桜の名所ではお花見の観光客でたいへんにぎわいます。このサイトでは基本移動は京都 ...

-奈良西ノ京, 奈良垂迹神・釈迦・祖師・羅漢, 京都奈良秘仏

Copyright© 京都奈良旅行-公共交通機関と徒歩でアクセス- , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.