大仏殿入場口をそのまま直進し、トイレ前を通過すると小高い場所に戒壇院・戒壇堂が見えます。戒壇堂は戒壇院の中にあるお堂です。
東大寺戒壇堂 怒りを抑えた四天王像
日本で最も有名な四天王仏像と言って過言ではないでしょう。
修学旅行生や観光客で賑わう大仏殿もそれはそれで素晴らしいですが、戒壇堂付近まで足を運べば静寂に包まれ既に別世界。
ついさっきまでの喧噪は何処へやら。
更に中に一歩足を踏み込めば、厳粛で厳かな空気が漂う。 憂い、怒り、厳しさ、寛容、全ての表情を持つ 広目天が最も人気があるようですが、お堂、中心に位置する多宝塔を含めた四天王まで全てが素晴らしいです(4体とも国宝です)。
私達、凡人が日常を離れられる特別な空間。
決死の渡日
聖武天皇が東大寺の建立とともに、正式な僧(受戒・授戒)制度を確立する為に、鑑真和上を招聘したことにはじまります。
戒律とは仏門に入る人が守るべき規律のことで、授戒とは仏教に帰依する者にこの戒律を授けること・受戒とはこの戒律を受けることです。
当時、日本には正式な授戒僧がおらず、いわば勝手に僧を名乗っているような状態で、規律の乱れも目立つようになり、大陸より正式に戒律を授けられる僧を招聘して授戒制度を確立するために、栄叡・普照が唐へ派遣されました。
それによって唐より鑑真和上が招聘されたのは有名な話で、鑑真は弟子に渡日する者はいないかと問いますが、当時海を渡るのは大変なことで、危険を冒してまでそれを受けようとするものは現れず自ら渡日することを決めます。
それを阻止したい弟子の妨害や難破などによって、渡日は5度失敗・失明もしてしまいそれでも苦難を乗り越えて渡日に成功しました。
渡日した翌年には東大寺大仏殿前に仮の戒壇(戒律を授ける儀式を行う場所)を築いて、聖武天皇を始めとして400人余りに戒を授け、
仮に築いた戒壇の土壇を西の地に遷してお堂を造営して、伽藍を整えたのが戒壇院のはじまりと伝わり、これによって授戒制度が整えられていきました。
5年の間に多くの授戒を行ったのち、東大寺から離れ新田部親王(天武天皇の皇子)の旧宅を下賜され創建されたのが唐招提寺です。
戒壇院は兵火によって焼失し、江戸時代に戒壇堂・千手堂・庫裏のみが再建されました。
通常非公開ですが千手堂には唐招提寺の鑑真和尚像(国宝)を忠実に模刻したお像が祀られています。
JR奈良駅、近鉄奈良駅からアクセス
・JR大和路線・私鉄近鉄奈良線、それぞれどちらの「奈良駅」からでも 市内循環バス(外回り)「大仏殿春日大社前」下車して南大門まで徒歩5分ほど
・市内循環バス(外回り)「氷室神社・国立博物館」バス停下車して南大門まで徒歩約5分ほど
:駅から徒歩で
JR奈良駅から30分、私鉄近鉄奈良駅からは15分ほど(少し登りです)
拝観時間
戒壇院戒壇堂・法華堂(三月堂) 8:30~16:00
大仏殿
4月~10月 7:30~17:30
11月~3月 8:00~17:00
東大寺ミュージアム
4月~10月 9:30~17:30(最終受付は30分前まで)
11月~3月 9:30~17:00(最終受付は30分前まで)
※上記それぞれに拝観料(入館料)がかかります。