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智積院 名勝・利休好みの庭

真言宗「中興の祖」とあおがれる興教大師・覚鑁(かくばん)が高野山に建てた大伝法院が 後に紀州根来に移つされそこに建てられた塔頭寺院が智積院でした。
兵火によって焼失後、京都東山に再興されました。

利休好みの庭と等伯親子の障壁画

真言宗智山派総本山で成田山新勝寺・川崎大師・高尾山などの大本山をはじめ末寺は3000を数えます。
根来にあったころに豊臣秀吉と対立し、堂塔はことごとく焼かれ灰塵に帰してしまいました。
後に徳川家康の保護を受け東山の地に再興され、さらに秀吉が幼くして亡くなった鶴丸を弔うために建立した祥雲禅寺(祥雲寺)の寺領も与えられ、伽藍が整えられ「五百仏山(いおぶさん)根来寺智積院」となりました。

大書院前に広がる庭は「利休好みの庭」と言われる国指定の名勝で、祥雲禅寺の頃に原型が作られたと伝わり、中国の廬山をかたどったといわれます。
縁の下まで池が入り込んだような作りで、 縁側に座れば水の上に浮かんでいるような感覚で庭を眺めることができます。
現在は宝物館(収蔵庫)に納められている国宝の金碧障壁画はこの大書院に使われていたもので、現在はレプリカが置かれていますが なんとも贅沢な空間が広がっていたのでしょう。

そして本物の障壁画は2023年にリニューアルした宝物館で展示されています。長谷川等伯とその子・久蔵、また一門の描いた障壁画群で、
桜図」は息子の久蔵二十五歳の作と伝えられます。金箔の上に力強い桜の大木と、絵の具を盛り上げる高度な手法で花びらが描かれる絢爛豪華な障壁画です。残念ながらこの画を書き上げた翌年に亡くなっています。
楓図」は等伯五十五歳の作と伝わります。若くして亡くなった息子の死を乗り越え描かれたといわれ、金箔の上に楓の大木が描かれ、色づいた紅葉と秋の草花が落ち着いた美を感じさせます。
他に「松に秋草図」「松に黄蜀葵図」「雪松図」と五つ全て国宝です。
数度の火災にあっている智積院ですが、この障壁画をなんとか守りたいとそのたびに運び出され、もとはもう少し大きな図だったようです。

各地の国宝展などへ出品されていることもあるので、ご確認の上お出かけくださいませ。

2体の大日如来は地上と地下に

ご本尊大日如来は金堂に祀られた新しい仏さまですが、 金剛界・胎蔵界の2つの仏さまが地上と地下に安置される珍しいつくりになっています。
また明王殿に安置される不動明王は根来より伝えられたもので 制多迦童子(せいたかどうじ)矜羯羅童子(こんがらどうじ)を両脇に 五大明王がずらりとならび、薄暗い堂内には荘厳な雰囲気が漂います。
(個人的にはこのお堂が一番見ごたえがありました。)

隠れた花の寺

境内には四季を通して様々な花が咲きます。
春には梅や桜・初夏にはアジサイや青もみじ・夏にはキキョウや蓮・秋には紅葉と一年を通してそれぞれに境内を彩ります。
そしてうれしいことに、境内は自由に散策ができますのでこれらの花を無料で楽しむことができます。

智積院 みどころとアクセス

・市バス206系統(三十三間堂 清水寺 祇園・北大路バスターミナル行き)で「東山七条」下車して徒歩5分ほど
・市バス208系統(博物館 三十三間堂 泉涌寺・東福寺行き)で「東山七条」下車して徒歩5分ほど
・市バス100系統(清水寺・銀閣寺行き)で「東山七条」下車して徒歩5分ほど

・JR京都駅からJR奈良線で「東福寺駅」下車して、徒歩すぐにある京阪電車「東福寺駅」で(出町柳行き)に乗り換え、「京阪七条駅」下車して徒歩10分ほど

拝観時間と拝観料

9:00~16:30(16:00受付終了)
名勝庭園(大書院・講堂)
一般500円

宝物館
一般500円
※12月29日~31日は参拝休止

宿坊
(智積院会館)もあり、宿泊者は朝の勤行護摩供法要に参加することもできます。また僧侶の解説付きで境内の散策などもできます。
興味のある方は智積院会館公式サイトでご確認くださいませ。

◆智積院周辺地図

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