南北朝時代に後光厳天皇の皇女・見子内親王が創建された浄土宗の尼門跡寺院です。
三時知恩寺の見どころとアクセス
見子内親王は深く仏教に帰依されていて、崇光天皇の旧御所・入江殿を寺に改め 宮中より賜った善導大師の像を本尊に祀られたのがはじまりと伝わります。入江御所と呼ばれ、明治まで皇女や摂関家の姫君が入寺する浄土宗の尼門跡寺院でした。
後柏原天皇の御代に、宮中で行われていた六時勤行(1日6回の勤行)のうち 昼に行われる三時の行をこの寺で行うようにと勅命されたことにより 三時知恩寺と呼ばれるようになりました。
善導大師像・狩野永納筆による四季花鳥図屏風・源氏絵扇面貼交襖絵などを所蔵されていて 普段は非公開ですが特別公開されることもあります。
拝観時間・拝観料など
通常非公開の寺院です。特別公開されることもあります。
三時知恩寺へJR京都駅からのアクセスと周辺の観光名所
1・地下鉄烏丸線(国際会館行き)で「今出川駅(いまでがわえき)」下車して徒歩5分ほど
2・市バス9系統(西賀茂車庫前方面行き)で「堀川上立売(ほりかわかみだちうり)」下車して徒歩7分ほど
三時知恩寺と周辺の観光名所
三時知恩寺から東へ、烏丸通り沿いに京菓子資料館があります。銘菓「雲龍」でおなじみの俵屋吉富が和菓子の歩みをわかりやすく正しく紹介したいとしてオープンした資料館です。、蒐集した資料等を公開するほか15名以上の予約制で和菓子教室を開いています。雲龍は7代目が相国寺の雲竜図に感銘を受けて創作した和菓子で、隣接のお店で購入できます。
さらに東に徒歩5分ほどで相国寺があります。相国寺は足利義満が建立した寺院で境内にある13の塔頭寺院のほかに境外塔頭として、鹿苑寺(金閣寺)・銀閣寺(慈照寺)・真如寺を有します。法堂・浴室・方丈・開山堂は春や秋に特別公開され、狩野光信筆の蟠龍図は「鳴き龍」として知られます。境内にある承天閣美術館(じょうてんかくびじゅつかん)では、相国寺・金閣寺・銀閣寺他塔頭寺院に伝わる寺宝を常時公開しています。伊藤若冲の障壁画や金閣寺にある夕佳亭(せっかてい)(江戸時代の茶人・金森宗和の造営)を復元した展示などのほか、季節ごとに企画展示が行われています。
相国寺の南側には明治期のレンガ造りの建物が多く残り複数の建物が国の重要文化財に指定される同志社大学や、さらに南には京都御苑の広大な敷地が広がります。京都御苑は市民憩いの国民公園で、江戸時代まで宮家や公家の住宅の立ち並ぶ町でしたが、東京に都がうつるとこれらの住宅はほとんど取り壊されました。御苑北隣の冷泉家住宅は完全な形で唯一残る公家屋敷になります(秋に特別公開されることがあります)。苑内にある京都御所は月曜日と年末年始以外は9:00~通年無料で公開されています。禁門の変で激戦地となった蛤御門も残ります。砂利道にできた通称「御所の細道」と呼ばれる自転車用の轍(わだち)や、御所北東角で御幣を担いで鬼門を守る猿が金網で囲われる「猿ヶ辻」など隠れた名所もあり、食事のできる休憩所も複数あります。
御苑の東には、京の三名水の一つ染井(そめい・他に醒ヶ井(さめがい)・県井(あがたい)があります)のある梨木神社、泣不動縁起(重文)で知られる清浄華院(しょうじょうげいん)・紫式部が源氏物語を執筆したと伝わる廬山寺(ろざんじ)があります。
御苑の西側には、重要文化財の建物を現在も執務室として使用し中庭の桜が名高い京都府庁 旧本館、足腰守護にご利益のあるといわれ狛イノシシのいる護王神社、菅原道真公の生まれた場所に立つ菅原院天満宮等があります
三時知恩寺から西へ徒歩5分ほどには蹴鞠の神様が祀られる白峯神宮があります。サッカー日本代表がボールを奉納するなど、球技を行う方たちに人気の神社です。
周辺の観光名所についてはこちらのページでもご紹介しています。