◆西福寺(桂光山敬信院)JR京都駅からアクセス
JR京都駅から市バス100系統・206系統「清水道」下車徒歩5分ほど
◆西福寺(桂光山敬信院)拝観時間
境内自由
毎年8月7日~10日の六道まいりの時だけ堂内にある「壇林皇后九想図」や「地獄絵」が公開されます。(無料)
◆西福寺簡易歴史解説
この一帯は古くより六道の辻と呼ばれ、鳥辺野の無常所(墓地)の入口にあたり、あの世とこの世の境と言われていました。
弘法大師がこの地に自作の土仏の地蔵尊を祀ったことがこのお寺のはじまりと伝わります。 ご本尊は阿弥陀如来です 。
◆西福寺(桂光山敬信院)みどころ
周辺にはかつては6つの仏堂があったと伝わりますが、 現在は当寺と六道珍皇寺・六波羅蜜時寺が残り毎年8月に六道まいり(お精霊迎え)が行われています。
弘法大師に帰依されていた壇林皇后が度々参拝され、 皇子の正良親王が御病気のおり地蔵尊に病気平癒の祈願をされたところ 無事成長され天皇に即位されたことで、このお地蔵様は子育て地蔵尊と呼ばれるようになりました。
六道まいりの際に公開される「壇林皇后九想図」は、仏法に帰依した皇后が 自分の死後その遺骸が鳥獣の餌になるよう風葬を望まれ、その朽ちていく様を描かせたものと言われ、 とても美しかったといわれる皇后が醜く朽ちていく様がとてもリアルに表現されています。
また地獄絵は六道全体を描いたものになっていて、 年に一度六道まいりの時に罪を懺悔し、先祖の供養をすると救済されるとの絵解きに使われてきました。
境内に祀られる末廣不動尊は後白河法皇が熊野千日修行の際、道中の無事をこの地蔵菩薩に祈願され 帰京後にお地蔵様の守護神として那智より勧請されたと伝わり、今では商売繁盛のご利益があるとされています。
お堂内が公開されるのは年に数日ですが、境内はいつも開放されていて、 壇林皇后と空海が描かれ由緒の記された絵や水子地蔵が沢山奉納されていて 、独特の空気が流れるお寺です。
お寺のすぐ近くにはみなとや幽霊子育飴本舗があり、 子供を身ごもったまま亡くなった母親が死後に出産し 子供のために夜な夜な飴を買いに来たという伝説が残ります。 この子供は後に高僧になったといわれ、だれいうでもなく「幽霊子育ての飴」と呼ばれ 450年もの間この伝説と共に販売されて続けています。