◆霊山寺近鉄奈良駅からアクセス
近鉄奈良駅から近鉄奈良線「富雄」駅下車
更に奈良交通バスで「若草台」または「近鉄奈良駅」行き「霊山寺」下車徒歩5分ほど
または「富雄」駅からタクシーで0742-45-0381(霊山交通)
◆霊山寺拝観時間
本堂10:00~16:00 入山料高校生以上500円小・中学生200円
バラ園8:00~17:00
バラの時期5月6月10月11月は高校生以上600円小中学生300円
◆霊山寺簡易歴史解説
小野妹子の息子と言われる右大臣小野富人が壬申の乱に加担したため官を辞してこの地に閉居していました。
しばらくして熊野本宮に21日間参籠し、この時に感得した薬師如来を富美山に祀り薬草湯屋を建て人々の病を治し、鼻高仙人と呼ばれていました。
後に孝謙皇女が病にかかり、父である聖武天皇の夢枕に鼻高仙人が現れ、湯屋の薬師如来に祈願すれば病が治ると告げられます。
早速行基が代参すると間もなく病がり、天皇の勅命によって行基を開山にお堂が建立されました。
渡来僧である菩提僊那(ぼだいせんな)がインドにある仏教の聖地 霊鷲山(りょうじゅせん)に似ていることから、霊山寺と名づけ 天皇から「鼻高霊山寺」の額を賜ったとされています。
◆霊山寺 バラ園縁起と秘仏薬師如来
バス停からすぐに富雄川に架かる橋がありその先に大きな鳥居が見えます。
弘法大師が感得され奥の院に祀られた大弁財天のお堂への入り口であることを示しています。
境内には薬師湯屋・バラ園・ゴルフ場などもある異色の寺院です。
バラ園は先代の住職が自身の戦争体験から世界平和を願い開園したもので、1200坪の園内には世界中から集められた200種2000株ものバラが植えられています。
本堂の北東にあって鬼門には棘のある木を植える習わしがあり、きれいな花を愛で心の安らぎを感じて平和の大切さを知ってほしい、という住職の願いからバラの花が選ばれました。
開花の頃には美しい花が園内に咲き乱れ住職の願いを伝えています。
本尊の薬師如来が祀られる本堂は国保に指定されています。
厨子に入った薬師三尊像は正月3が日、5月の薔薇会式、秋の特別展で公開され 周りには眷属の十二神将も祀られています。
三重塔初層公開は11月3日限定
毎年11月3日には三重塔内に極彩色で描かれた、五大明王や涅槃図などが公開されます。
一部は平安時代の宮廷画家巨勢金岡(こせのかなおか)の筆によると伝わります。
大和地蔵十福と腰抜け地蔵
こちらのお寺は大和地蔵十福に参加されていて、80㎝ほどのお地蔵さまで端正なお顔に色彩の残る衣が美しいお姿で重要文化財に指定されています。
これとは別に「腰抜け地蔵」と呼ばれる胴体が刀で二つに切られたような お地蔵さまが祀られ、腰痛にご利益があるといわれています。
境内には他にも地獄洞、八十八か所霊場、地蔵尊霊場、宿泊施設などがあり 珍しい薔薇のお線香や薬師湯のもと、指輪の念珠守りなどもあります。