嵯峨天皇の勅願により慈覚大師円仁が建立したと伝わり、正式には「小倉山二尊教院華臺寺(おぐらやま にそんきょういん けだいじ)」と言います。
荒廃していたものを法然の高弟だった湛空上人によって再興されています。明治維新までは天台宗・真言宗・律宗・浄土宗の四宗兼学の道場でしたが、現在は天台宗のお寺です。
二尊院みどころ
嵯峨三名跡の一つ(ほかに大覚寺・天龍寺)として知られ、角倉了以の寄進によって伏見城から移築された総門まで続く参道は「紅葉の馬場」と呼ばれ、紅葉の時期にはたくさんの観光客が訪れます。
本堂内陣には人が生まれてから人生の旅路に発つとき送り出してくれる「発遣の釈迦如来」、 極楽浄土に迎え入れてくれる「来迎の阿弥陀如来」 この二体の如来(国の重要文化財)が安置されることから二尊院と呼ばれています。像高は80㎝ほどで決して大きいというわけではないのですが、なかよく2対並んだお像は存在感を放ちます。
多くの天皇に戒を授けたことから皇室とのゆかりも深く、皇室の仏事を行う「黒戸四ヶ院」(ほかに廬山寺・般舟三昧院・遣迎院)の一つだったこともあり、
境内には土御門天皇・御嵯峨天皇・亀山天皇の分骨を安置する三帝陵のほか、 公家の墓所も多くあり坂東妻三郎など著名人の墓もあります。
百人一首ゆかりの藤原定家の営んだ時雨亭跡と伝わる場所も残ります(時雨亭跡は複数候補地があり、常寂光寺にも跡地とされるところがあります。)
九頭龍大神・宇賀神を祀る弁天堂・しあわせの鐘など本堂に近いところにある建物もありますが、時雨亭跡・三帝陵・湛空上人廟などは階段を上った先にあり、約5万坪ある境内にはこれらを巡ることができる道が整備されていますが、全部めぐるのはちょっと大変です。
それでもがんばって上ってゆけば、嵯峨野一帯を見渡せる眺望が広がります。
きれいな花手水・春と秋にはお茶を楽しむ
茶室「御園亭」が本堂隣の書院にあります。
後水尾天皇の皇女の御化粧之間であったものが移築され茶室とされたもので、二重格子の天井や狩野永徳の襖絵などのある室内から、御所の庭を表す「御園」を愛でながら春と秋だけお茶をいただくことができます。鹿威しの音の響く中ゆったりとした時間を楽しめます。
空海が中国から持ち帰った小豆を小倉山で栽培し、そのあんを御所に献上したことから 小倉あんと呼ばれるようになったと言われていて、境内には「小倉餡発祥之地」の石碑が残ります。
紅葉の馬場は、もみじと桜が交互に植えられているので、春には桜・初夏には青もみじ・秋には紅葉・冬には雪景色と、まっすぐに伸びるなだらかな坂道はいつ訪れても贅沢な景色を楽しめます。季節ごとの花々で彩られるきれいな花手水もされていますので興味ある方は二尊院公式SNSをご覧くださいませ。
JR京都駅からアクセス
JR京都駅から市バス28系統・大覚寺行きで「嵯峨釈迦堂前」下車徒歩10分ほど
JR京都駅から京都バス72系統・清滝行きで「嵯峨釈迦堂前」下車徒歩10分ほど
JR京都駅からJR嵯峨野線(園部・亀岡・福山方面行き)で「嵯峨嵐山駅」下車して徒歩20分ほど
また嵐電(京福電気鉄道)嵐山駅から徒歩15分ほど
拝観時間・年中行事
9:00~16:30 中学生以上500円
★節分会 節分の日と翌日 10:00~15:00
お焚き上げ・福豆授与・漢方茶のお接待があります。
★花まつり 4月8日 9:00~16:30
★春と秋に「御園亭」がお茶付きで公開されます。