◆福智院近鉄奈良駅からアクセス
近鉄奈良駅またはJR奈良駅から奈良交通バス・奈良天理行き「福地院前」下車すぐ
または近鉄奈良駅から徒歩20分ほど
◆福智院拝観時間
9:00~16:30不定休
大人400円小人200円
◆福智院簡易歴史解説
聖武天皇の時代に玄昉が奈良清水寺(現存せず文献には記載が残ります)の 衣鉢(遺鉢)を受けた寺として受け継がれてきたと伝わります。
衣鉢を受ける(衣鉢を継ぐ)とは師より奥義を授けられることです。
地蔵菩薩を本尊として創建され、鎌倉時代に興福寺の実信僧正によって再興されました。
明治の廃仏毀釈で寺域は縮小され現在に至ります。
◆福智院 地蔵菩薩安座像
現在は真言律宗の寺院で、古くから南都での地蔵信仰の霊場として信仰されてきました。
ご本尊の地蔵菩薩座像は体内に二種類の墨書きが残っており、1203年に造立され後に遷座されたものと推定されています。
お地蔵様は、地蔵大仏と呼ばれる丈六の大きな像で、光背には560体のお地蔵様を背負い千体地蔵を表しています。
また二十円相部分には六地蔵が配され、光背部の560体とご本尊・六地蔵を合わせた567という数は、釈迦如来入滅後、56億7千万年後に弥勒菩薩が下生されるまでの間 お地蔵様が民衆を救ってくださるとする信仰を表しています。
安座と呼ばれる珍しい像で、約2.7mもある座像と宜字座(通常は如来に用いられる)約1.6m・光背約5m 合わせるとおよそ6.8mにもなるまさに大仏です。
小さなお堂いっぱいに祀られるこの像は、威厳に満ちていて圧倒されます。
お寺の入口で声をかけ参拝させていただくのですが、いつもお寺の方が丁寧に説明をしてくれます。
本尊の右手奥に安置される宝冠十一面観音像は秘仏ですが 春と秋の短い期間に公開されています。
境内には石像の将軍地蔵菩薩も祀られています。
馬上で甲冑に身を包み毘沙門天と不動明王を従えたお姿を 扉越しにですがお参りすることができます。