◆長谷寺近鉄奈良駅からアクセス
近鉄奈良駅→「大和西大寺」で近鉄橿原線に乗り換え →
「大和八木駅」近鉄大阪線に乗り換え→「長谷寺」下車徒歩20分ほど
◆長谷寺拝観時間
4月~9月8:30~17:00 10月~3月9:00~16:30
牡丹まつり期間など延長することがあります。
中学生以上500円小学生250円 宗宝蔵 3月~5月 10月~12月 一人100円
春と秋に十一面観音菩薩の足に触れお参りができます。一人1000円
◆長谷寺簡易歴史解説
686年に道明上人が天武天皇のために銅板法華説相図を、西の岡と呼ばれた現在の五重塔付近に安置したのがはじまりです。
後に徳道上人が聖武天皇の勅命により、東の岡に十一面観音を祀り行基が開眼したと伝わります。
◆長谷寺 西国三十三所観音霊場縁起
正式には豊山神楽院長谷寺と言い真言宗豊山派の総本山です。
古くは「隠口の泊瀬(こもりくのはつせ)」と呼ばれ万葉集にも詠われています。
長谷駅から長谷寺まで続く参道は古い門前町の風情を残しこの道沿いには桜や牡丹が多く植えられ、さらに仁王門から本堂までの約400段の階段脇には、7000株ともいわれる牡丹が咲き乱れ「花の寺」とも呼ばれています。
西国三十三所の第8番札所で多くの方が訪れ、この札所を開いたのが徳道上人ですの根本霊場といわれます。
伝説では上人は病で亡くなり、冥途の入口で閻魔大王に会いました。
生前の業によって地獄へ送られる人が余りにも多い、三十三の観音霊場を作って巡礼すると罪が滅せられる、人々にそのことを広めるようにとの託宣を受け、起請文と三十三の宝印を授かります。
現世に戻って人々に説いてまわったのですがなかなか信用されず、一旦法印を摂津の中山寺の石櫃に納めます。
270年の時を経て花山法皇が那智山で参籠されていると、熊野権現が現れ霊場を再興するようにと託宣を受けます。
法皇が三十三の法印を探し出し巡拝されたことから徐々に人々に広まっていきました。
創建より火災と復興を繰り返していて本尊の十一面観音は室町時代に再建されました。
本堂は徳川家の庇護のもと再建されたもので懸造りの舞台からは素晴らしい景色が広がります。
十一面観音菩薩は像高10mを超える日本で最も大きな木造仏で右手に錫杖・左手に水瓶を持ち大磐石座に立つ長谷式と言われるお姿で、春と秋には普段は入ることのできない本堂の中に入り、大きな足に触れお参りすることができます。
花の寺 長谷寺牡丹の起源説話
数々の霊験譚が残り、平安時代には特に女性の初瀬詣が盛んに行われました。
このような話も伝わっています。
唐の馬頭夫人は顔が長く醜くかったものの、心の美しい女性でした。
ある時日本国の大和長谷観音に祈れとのお告げがあり、使者を遣わし祈願すると絶世の美女なりました。
喜んだ夫人が10種の宝物と牡丹の株を奉納し、それが長谷寺の牡丹の起源と言われています。
観音様の両脇には難陀龍王・雨宝童子が祀られ、この三尊をほぼ原寸大に描いた我が国最大級の掛け軸が作られています。
五重塔は焼失した三重塔の跡地に建てられ、戦後日本にはじめて建てられた塔で昭和の名塔と呼ばれます。
境内にある蔵王堂には、吉野山から虹を渡って歩いてこられたと言われる三体の蔵王権現が祀られています。
またすぐ近くには西行法師と妻だった尼僧が、観音様のお導きで再開できたことから建立されたといわれる縁結びの社があります。
紀貫之の梅・天狗杉・二もとの杉などなど花だけでなくみどころの多いお寺です。