真田幸村の兄で松代藩主であった信之の菩提所です。
信之の遺命によって孫娘の長姫が建立したもので、長姫は妙心寺の四派の一つ東海派玉浦下(ぎょくほか)の絶江紹堤(ぜっこうしょうだい)に、禅を学び帰依していたことから、その法嗣である淡道宗廉(たんどうそうれん)を開山に 迎え創建されました。
院号は信之の法名「大法院殿徹岩一明大居士」によるものです。
大法院の見どころとアクセス
妙心寺の塔頭寺院で通常は非公開でですが、春と秋には特別公開が行われています。
拝観時間・拝観料など
時間 | 拝観料など | |
通常非公開 | ||
春の特別公開 4月1日~5月5日 (終了日時はカレンダーによって変動あり) |
9:00~16:00 | 700円(抹茶とお菓子付き) |
秋の特別公開 11月1日~30日 |
大法院へJR京都駅からのアクセスと周辺の観光名所
1・市バス26系統(御室仁和寺・山越行き)で「妙心寺北門前」下車してすぐ(北門まで)
2・市バス50系統(立命館大学行き)・101系統(二条城・北野天満宮・金閣寺行き)・205系統(金閣寺・北大路バスターミナル行き)でいずれも「北野白梅町」下車して、嵐電(京福電鉄・北野線)に乗り換え、「妙心寺駅」下車して徒歩5分ほど(北門まで)
3・JR京都駅から山陰本線(園部・亀岡行き)で「花園駅」下車して徒歩5分ほど(南総門まで)
※北門から南総門までは500mほどあります
真田家菩提と佐久間象山の墓
境内には真田一門の墓と、後の藩主に仕えた佐久間象山の墓やゆかりの品も残ります。
象山の門弟には吉田松陰をはじめ、小林虎三郎・勝海舟・橋本佐内・坂本龍馬など後の日本を担う人材が数多く、幕末の志士たちに多大な影響を与えましたが 三条木屋町で暗殺され、現在も遭難の碑が残っています。
「露地庭園」と呼ばれる庭が有名です。
露地とは茶室に付随する庭園のことで、こちらの庭は仏教での「清浄世界」を表しているとされ春には新緑が秋には紅葉が庭を彩り、わびさびや禅の世界を感じることができます。
春と秋には特別公開され、美しい庭を眺めながら心静かにお抹茶をいただけます。
また方丈には江戸時代の絵師・土方稲領の筆による「叭叭鳥図(ははちょうず)」があり 八面の襖に墨一色で、百羽の鳥が梅の老木に群れ飛ぶ姿が描かれています。