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常寂光寺 運慶作仁王像と仏住む浄土

小倉山一帯は、平安時代より皇族や貴族が離宮・山荘などを、また歌人が庵を結ぶ景勝地として知られていました。
常寂光寺の建つ地は藤原定家の小倉山荘「時雨亭」があったと伝わる地で、16世紀に日禎上人(にっしんしょうにん)が隠棲所としたことにはじまります。

常寂光寺みどころ

日禎上人は幼いころより大本山本圀寺(ほんこくじ)第15世日栖上人に師事し、わずか十八歳にして同寺第16世になりました。
1595年に豊臣秀吉が建立した東山方広寺大仏殿の千僧供養への出仕・不出仕をめぐって、上人は日蓮の教えである「不受不施」の宗制を守って出仕ぜず、このことによって本圀寺を出て小倉山の地に隠栖し、常寂光寺を開創したと伝わります。
のちに角倉了以から寺の敷地を寄進され、このことから日禎上人も大堰川の改修工事を支援しています。
加藤清正や小早川秀秋など帰依された武将も多く、本堂は小早川秀秋により桃山城の客殿を移築したものです。

紅葉の美しいお寺として秋には多くの観光客が訪れます。
山門をくぐると風情ある仁王門があり、運慶作と伝わる仁王像が安置されています。この仁王門は南北朝時代に本圀寺・南門として建てられたものを江戸時代に移築したもので、足腰の病を癒すとされ奉納されたわらじがかっています。

その先には長い階段が続き、国の重要文化財に指定される多宝塔あたりまで登ってゆけば、小倉山の中腹にある境内からは 嵯峨野の街を一望でき、秋には真っ赤な紅葉散り紅葉で埋め尽くされます。
このさまが常寂光土(仏さまの住む浄土)のようであるとされたことから、常寂光寺の名前がついたと伝わります。

多宝塔と紅葉だけじゃない

本堂横にある妙見堂にまつられる妙見菩薩さまは、かつて保津川が洪水を起こしたときに上流から流れついた妙見菩薩像を船頭が拾って、ふもとの角倉町の集会所にお祀りされていたのを遷座したと伝わるもので、この地が御所から西の方角に当たることから「酉の妙見菩薩」と呼ばれ、現在も「洛陽十二支妙見めぐり」札所となっています。

藤原定家の山荘跡と伝わることから「時雨亭跡」の石碑が建ちます。(定家の山荘跡地は複数の候補地があります)
境内は階段が多く参拝には注意が必要ですが、春には桜・初夏にはつつじ・竹林・苔・青もみじ・そして冬には雪景色と、一年を通してさまざまな草花や木々が境内を埋め尽くし、ちょっとしたハイキング気分で散策が楽しめます。
近年では秋に本堂や書院の特別公開を行うこともあるようです。

JR京都駅からアクセス

JR京都駅から市バス28系統・大覚寺行きで「嵯峨小学校前」下車徒歩10分ほど
JR京都駅から京都バス72系統・清滝行きで「嵯峨小学校前」下車徒歩10分ほど

JR京都駅からJR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」下車徒歩15分ほど
また嵐電(京福電気鉄道)嵐山駅から徒歩15分ほど

拝観時間

9:00~17:00(16:30受付終了) 500円

本堂・園林堂特別公開 11月中旬~11月下旬
通常非公開の本堂・書院などの公開・通常参拝料のほかに要特別参拝料
日時や時間など詳細は常寂光寺公式サイトをご確認くださいませ。

◆常寂光寺周辺地図

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