この地は嵯峨天皇の皇后・橘嘉智子(檀林皇后)が開創した禅寺・檀林寺の跡地で、のちに後嵯峨上皇が仙洞御所を、亀山上皇が仮の御所を営みました。
さらに室町時代に後醍醐天皇の菩提を弔うために、夢窓国師を開山に足利尊氏が創建したのが天龍寺です。
造営には莫大な費用が掛かり、そのために途絶えていた元との貿易を再開し その時に使われたのが「天龍寺船」です。
天龍寺みどころ
嵯峨三名跡の一つで(ほかに大覚寺・二尊院)、今でも広大な敷地を持ち世界遺産にも登録される臨済宗天龍寺派の大本山ですが、数々の火災や兵火によりかつての10分の1ほどの寺域になっています。
塔頭の松巌寺・慈済院・弘源寺は兵火を逃れているので室町様式・徳川期のものが残っています。
大方丈に安置される本尊釈迦如来座像は平安後期の作とされていて罹災していないため、 天龍寺の造営よりも古い像になり国の重要文化財に指定されています。
後醍醐天皇の尊像を祀る多宝殿近くには2つの茶室「祥雲閣(しょううんかく)」「甘雨亭(かんうてい)」があります。
祥雲閣は利休が聚楽屋敷に作った「色付九間書院」を写した(再現した)、表千家にある茶室「残月亭」を写したものです。
法堂には日本画家・加山又造による雲龍図(1997年)が描かれています。旧雲龍図は鈴木松年によって明治期に描かれたものでしたが、損傷が激しく保存されている一部が2月に大方丈で公開されています。
春と秋には塔頭寺院の宝厳院・弘源寺が特別公開され 毘沙門天立像や庭園などを拝観することができます。
曹源池庭園と百花苑
大方丈前に広がる「曹源池庭園(そうげんちていえん)」は夢窓国師作庭と伝わり、 国内初の史跡・特別名勝に指定される池泉回遊式庭園です。
嵐山・亀山(小倉山)を借景に、春には桜・秋には紅葉が境内を彩る美しい庭です。
多宝殿の周りは春にはしだれ桜が美しく咲き、曹源池庭園の裏側にある起伏にとんだ遊歩道を上れば「望京の丘」と呼ばれる高台から、秋には紅葉の赤や黄色に染まる、初夏には青紅葉の心地よい四季折々の景色が境内を見下ろす形で楽しめます。
続く「百花苑(ひゃっかえん)」は昭和58年に造られた新しい庭ですが、シャクナゲ・ツツジ・あせび・サンシュユ・あじさいなど、こちらも四季折々に美しい花々が園内を彩り、北門から境内を出れば「竹林の小道」や「亀山公園」へと嵯峨の散策が楽しめる路へとつながります。
JR京都駅からアクセス
・市バス28系統(大覚寺行き)で「嵐山天龍寺前」下車してすぐ
・JR京都駅からJR嵯峨野線(園部・亀岡・福山方面行き)「嵯峨嵐山駅」下車して徒歩10分ほど
※嵐電(京福電気鉄道)嵐山駅下車すぐ
拝観時間・年間行事
天龍寺では受付場所が4カ所あります。
庭園受付・北門受付・法堂受付・庫裏受付
庭園(曹源池・百花苑) 大人500円
8:30~17:00(16:50受付終了)(庭園受付・北門受付)
※曹源池庭園と百花苑はつながっていますが、曹源池庭園へは庭園受付が、百花苑へは北門受付が近いです。
※11月中旬~11月下旬 特別早朝拝観7:30~(庭園受付のみ)
諸堂参拝(大方丈・書院・多宝殿) 庭園拝観料に300円プラス
8:30~16:45(16:30受付終了)
法堂「雲竜図」 庭園拝観料に500円プラス
土日祝のみ(休止日あり)9:00~16:30(16:20受付終了)(法堂受付)
※春夏秋に毎日公開期間あり
特別公開は毎年日時が変わりますので、詳細は天龍寺公式サイトをご覧くださいませ。
塔頭寺院・宝厳院・弘源寺の春・秋特別公開 (共通券あり)
★宝厳院
春・3月中旬~6月 秋・10月上旬から12月上旬(11月中旬~夜間特別拝観)
山水回遊庭園「獅子吼(ししく)の庭」・本堂襖絵「風河燦燦三三自在」の公開
★弘源寺
春・3月中旬~5月中旬 秋・10月上旬~12月上旬
嵐山を借景にした枯山水庭園[虎嘯の庭(こしょうのにわ)]・竹内栖鳳とその一門の日本画・幕末に長州藩がつけた刀傷・毘沙門天立像(国重文)の公開
天龍寺節分会 節分の日
涅槃会 3月15日
灌仏会(花まつり) 4月8日
嵐山灯籠流し・川施餓鬼(合同)8月16日