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同聚院 日本一大きい十万不動明王座像

藤原道長が自身の四十歳の時に建立した五大堂の遺蹟と伝わります。
1444年に文渓元作禅師(ぶんけいげんさくぜんじ・東福第160世)が、その師である琴江令薫禅師(きんこうれいくんぜんじ・東福第129世)を開山として創建した臨済宗大本山東福寺の塔頭寺院です。

同聚院(どうじゅいん)・十万不動

東福寺の25ある塔頭寺院の一つですが、この付近は藤原氏の氏寺・法性寺のあった所で 藤原道長が五大明王を安置するために法性寺境内に建立した五大堂の遺蹟と伝わります。
仏師定朝の父・康尚の作と伝わる中尊の不動明王のみが幾多の火災・災害を免れて祀られています。

藤原道長が夢告によって縦に十万と書いたものような特別な印を不動明王より授かったと伝わります。
決まった読み方がないために、
「土力(どりき)不動」産土神として土地を守護して、火災などの厄災を除ける。
「十万(じゅうまん)不動」助けを求める者には十万の眷属を従えて駈け付け衆生救済をする。
「十方(じっぽう)不動」十方遍く不動の力を照らす
など一文字の印を上下様々に分けて信仰され、この印のお札を門戸に張れば、火災・風疫諸難を除けて、子孫繁栄・福徳円満にご利益があるとされています。
像高が265センチもある日本で一番大きい木造のお不動様で国の重要文化財に指定され、 この仏さまだけでもすごい迫力なのですが、もしもほかの四明王も残っていたら・・・ と考えるだけで、ゾクゾクしてきます。

働く女性を守るお不動様

明治のころ祇園の芸子さんで胡弓の名手として知られ、のちにアメリカの大富豪(世界三大財閥の一つモルガン氏)と結ばれて、日本のシンデレラと呼ばれたモルガンお雪さんのお墓があります。
モルガン氏にプロポーズされたことで、お金で身を売った芸妓と揶揄されたことから、自殺を図るほど追い詰められてしまいます。
そんな時、菩提寺だった同聚院のご住職に声をかけられ、五大堂にこもってお不動様の前で己を見つめなおすことを勧められます。数週間参籠の末、周囲の声とは一線を画して、自分のことを愛してくれるモルガン氏の気持ちに気づいて、当時は難しかった国際結婚を決意されアメリカに渡りました。1月20日に結婚したことからその日が「玉輿の日」になっています。
晩年帰国してカトリックに改宗されていますが、信仰心が篤く先祖供養などは同聚院で欠かさず行っていて、死後ご家族の意向もあり分骨され埋葬されています。

古くから女性の出世・商売繁盛・良縁・芸事上達にご利益があるとされていたお不動様ですが、芸妓さんだったお雪さんが信仰し、国際結婚してアメリカ・フランスの社交界で活躍したことから、祇園の芸妓さんのみならず全国の女性の方々から「働く女性の守り本尊」として信仰されています。
三回忌の際に、フランスでお雪さんをしたって開発された白薔薇「ユキサン」が、パリ市から京都市へ献花されていますが、同聚院に植樹され現在も境内で鑑賞することができます。
お雪さんは折上稲荷神社(京都市山科区)も信仰されていたことから、こちらの神社も「働く女性の守り神」として女性の信仰を集めていて、同聚院と2カ所を回って受けられる御朱印も授与されています。

実はこちらのお寺、東福寺周辺を散策途中でたまたま見つけて拝観させていただいたのですが、 小さなお堂に堂々と収まるそのお姿は、本当に迫力のあるものです。
素通りしてしまうのは実にもったいない!
東福寺の塔頭は拝観不可か特別拝観のみが多い中で、 通常公開される数少ないものですので一度は訪れてみてください。
現在は11月に特別公開されるのみになっています。残念。

JR京都駅からアクセス

・市バス208系統「東福寺」下車徒歩7~8分ほど
・またはJR奈良線「東福寺」下車徒歩7~8分ほど

拝観時間

不定休
9:00~16:00
要問合せ(075-561-8821)
五大堂内は秋の特別拝観時(11月)のみの公開です。

◆同聚院(どうじゅいん)周辺地図

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