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鞍馬寺 毘沙門天と魔王尊降臨伝説

寺伝によれば鑑真の高弟、鑑偵が夢告により白馬に導かれ鞍馬山中に入ったところ 危機に毘沙門天が出現して助けられ、そこに毘沙門天を祀ったのが起源と言われています。
源義経・天狗・魔王尊降臨など数々の伝説に彩られていますが、寺は5回にも及ぶ大火にあっています。
また枕草子では九十九折の様子が、更級日記は鞍馬での参籠の様子が、源氏物語では出会いの場として描かれるなど数々の物語に登場しています。

鞍馬寺仏像とみどころ

叡山電鉄鞍馬駅から徒歩数分、などと解説される場合もありますが、それは入口というか登山口と言うか仁王門下までです・・・
徒歩だと枕草子に書かれている通り、九十九折坂を登っていきます。
近くて遠い・・ (ケーブルカーで一気に多宝塔付近まで行く方法もあり・有料)

ほぼ坂を登り切った所に、転宝輪堂があり阿弥陀如来が祀られています。(本殿金堂まであと少し~と気を抜いていいると、転宝輪堂自体をやり過ごしてしまいますよ~)
更に石段を上がるとやっと本殿金堂に到着。護法魔王尊・毘沙門天像・千手観音菩薩像が祀られ、三身一体で尊天と呼ばれています。
パワースポットとして人気の星曼荼羅をイメージした金剛床、その前にある翔雲台ごしには、比叡の山々が一望出来る絶景が広がります。
本殿金堂を後にし、左へ進むと霊宝殿があります。(1階は鞍馬山自然博物館、2階は寺宝展示)

3階にはお目当ての、毘沙門天像軍団
国宝・毘沙門天三尊像を始めとして祀られる毘沙門天群の中から、どの毘沙門天を「お気に入り」にするかは拝んだ当人次第。!他に吉祥天聖観音も祀られています。
霊宝殿から更に進めば、木の根道、僧正ヶ谷、奥の院魔王殿と、 幽谷な空間を感じながら山道を歩く事が出来ます。
歩ききれば、貴船神社に到着。(貴船の項でも書きましたがくれぐれも足下の準備を)

夢告と白馬に導かれ~

鑑真の高弟・鑑偵が夢告により白馬に導かれ鞍馬山中に入ったところ、鬼女に襲われますが毘沙門天が出現して助けられ、そこに毘沙門天を祀る草庵を結びました。
のちに藤原伊勢人が観音菩薩をお祀りする場所を探していると、こちらも夢告と白馬に導かれ鞍馬山にたどりつきます。そこにはすでに毘沙門天が祀られていましたが、毘沙門天も観音菩薩も根本は一体であるとの夢告を更に受け、伽藍を整えて毘沙門天とのちに造立した千手観音像を合わせてお祀りしたのが鞍馬寺のはじまりと伝わります。

かつては10の塔頭・9の坊がありましたが大火事によって焼失衰退してしまい、復興するも昭和に再び火事によって本堂を焼失。その後復興されていく中で信楽香雲が鞍馬弘教を開宗し鞍馬弘教の総本山になりました。
律宗~真言宗~天台宗~修験道の山岳宗教などを経て現在は鞍馬弘教の総本山です。

天狗伝説と金星より降り立った護法魔王尊

山岳信仰によって修験道も盛んだったことから、鞍馬山の僧正ヶ谷には大天狗「僧正坊」が住んでるとされています。
僧正坊は鞍馬天狗とも呼ばれ、鬼一法眼と同一人物ともされ、源義経が幼少期・牛若丸だったころに、剣術の稽古をし兵法を授けたとの伝説も残り、奥の院には修行を行ったとされる木の根道・湧水を飲んだ息つぎの水・鞍馬寺を出ことになった際名残を惜しんで背比べをしたと伝わる背比べ石・非業の死を遂げた義経の御魂がこの地に戻って静まったとされることから建てられた義経堂などゆかりのスポットがあります。

鞍馬寺のご本尊は、護法魔王尊・毘沙門天像・千手観音菩薩像が祀られ、三身一体で尊天と呼ばれていますが、護法魔王尊は現在奥の院・魔王殿になっている地に650万年前に金星より降り立ったと伝わります。
5月の満月に行われる「ウエサク祭」は19:00から始まり、私語や勝手な行動が禁止される中お力の宝棒護符の授与を受け・心のともし灯を手に瞑想を行い、尊天に魂の目覚めと平安をただひたすらに祈るお祭りです。

国宝・毘沙門三尊像

本殿金堂脇を進んでゆくと霊宝殿があります。1階は鞍馬山自然博物館・2階は寺宝展示と与謝野晶子・寛の記念室・3階は仏像奉安室です。
1階では歴史風土保存地区、鳥獣保護区に指定されている鞍馬山一帯の自然観察が、標本や写真などの展示によってできるようになっています。

2階には義経関連の寺宝などのほかに与謝野晶子・寛夫妻が鞍馬弘教を開宗した信楽香雲の歌の師だったことから、寄贈されたゆかりの品が展示されています。また霊宝館前には書斎だった「冬柏亭」だ移築されています。

そして3階には毘沙門天像です。
国宝の毘沙門天像は険しいお顔で遠くを見渡すように手を挙げる独特のお姿で、夫人の吉祥天、子供の善膩師童子(ぜんにしどうじ)とともに祀られています。
もとのご本尊だったのではと言われるお像です。
また異国風な兜跋毘沙門像(とばつびしゃもんてん・国の重文)・聖観音像(国の重文)、ほかにも数体の毘沙門天像がお祀りされ、まさに毘沙門天軍団な感じです。こちらもパワーをいただけるスポットだと思いますよ~

奇祭・鞍馬の火祭、竹伐り祭

鞍馬寺の入り口・仁王門を抜け少し登ってゆくと由岐神社があります。
毎年10月22日に行われる鞍馬の火祭は京都三大奇祭の一つ(ほかに今宮神社のやすらい祭・広隆寺の太秦の牛祭)で、この由岐神社の例祭です。
御所に祀られていた由岐大明神を鞍馬に地に遷宮した時の様子を伝える祭事で、一帯の街道が篝火で照らし出されるなかを「サイレイ・サイリョウ」の掛け声とともに大小さまざまな松明が練り歩き、神輿渡御が行われます。2人の青年が神輿の担い棒に逆さ大の字になってつかまるチョッペンの儀など、祭りの夜は鞍馬一帯がものすごい熱量に包まれます。

6月には僧兵のいでたちの鞍馬法師が近江・丹波の両座に分かれ、長さ4m・太さ10cmの大蛇に見立てた青竹を伐りその速さを競って、豊作を占い・水への感謝を捧げて破邪顕正を祈りる竹伐り祭が行われます。

みどころありすぎ!

奥の院には、護法魔王尊のエネルギーが高いとされる大杉大権現・降臨された地とされる魔王殿・伝教大師最澄が一刀三礼にて刻んだと伝わる不動明王を祀る不動堂などもあります。
山内を散策をしているときに急にサーっと風が吹きわたり、不思議な感覚にとらわれたのを思い出します。正直に言ってしまえばあんまりパワースポットとか信用していない方なのですが、この時はちょっとゾワッとしたのを思い出します。
そのまま道なりに進んでゆけば、貴船神社の西門にたどり着きます。

仁王門から九十九折りの参道を進んで行く間もいろいろなスポットがあり、金剛床だけではないさすがお山全体がパワースポットな鞍馬寺です。
鞍馬山公式サイトでは山内の案内図だけでなく、写真でスポットの紹介がされていますので、参拝の際のご参考に。

これは私見ですが、奥の院は薄暗く足元の悪いところもたくさんあります。夕刻など暗くなるころや冬場などの一人歩きは避けた方がよいかと思われます。

JR京都駅からアクセス

・JR京都駅からJR奈良線で「東福寺駅」へ、となりの京阪電車(出町柳行き)に乗り換え 終点の「出町柳駅」へ、そこから叡山電鉄に乗りかえ「鞍馬駅」下車して仁王門下まで徒歩3分ほど
・市バス4系統(上賀茂神社行き)・市バス7系統(四条河原町・銀閣寺行き)・京都バス17系統(大原行き)いずれかで「出町柳駅前」下車して、叡山電車に乗りかえ「鞍馬駅」下車して仁王門下まで徒歩3分ほど

・地下鉄京都駅から烏丸線(国際会館行き)で「国際会館駅」下車して、京都バス52系統(鞍馬温泉行き)で「鞍馬」下車してすぐ

仁王門から本殿金堂までは、鞍馬山ケーブルを使って多宝塔から徒歩10分ほどか、九十九折りの参道を上って徒歩30分ほどです。
坂道を上ってゆくので歩く時間は参考程度に(ちなみに健脚でない私達は30分以上かかりました)

本殿金堂~奥の院~貴船神社
※鞍馬寺本殿金堂~奥の院~西門(貴船神社付近)までは奥の院への参道で行き来ができます。山道で薄暗い場所もあるので女性の一人歩きはお勧めできませんが、奥の院まで徒歩30分ほど、さらに貴船西門まで徒歩30分ほどへ行けます。

拝観時間・年間行事

入山 9:00~16:15 愛山費500円

鞍馬山ケーブル ケーブル寄進費大人・片道200円
8:40~ 15分~20分間隔の運行

霊宝殿(鞍馬山博物館) 9:00~16:00 入館料200円
※火曜日(祝日の場合は翌日)と12月12日~2月末まで休館

★五月満月祭 5月の満月の夜

★竹伐り祭 6月20日

★鞍馬の火祭 10月22日

◆鞍馬寺周辺地図

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