京都奈良の仏像、特別公開特別拝観とアクセス方法

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三十三間堂(蓮華王院)風雷二十八部衆

更新日:

本堂の大きさ長さに、1001体の千手観音に、鬼気迫る二十八部衆に、
何に圧倒されるかは人それぞれですが、仏像、お寺に興味が無くて「何となく」訪れても、凄い!と感じる事が出来ます。
京都国立博物館の真向かいで、交通の利便性も最高です。
拝観所要時間は、流して見るなら20分程度、本気で拝むなら1時間程度は欲しいです。

追記:
2018年に45年に及ぶ1001体の千手観音菩薩立像の修復が終わり重文指定が昇格になり、ご本尊と風神雷神・二十八部衆を含む堂内全ての仏像が国宝に指定になりました。国宝に指定されたことを記念して、四半世紀ぶりに寄託されている5体の千手観音さまも里帰りし、1001体がすべて堂内にそろいます。さらに2018年10月3日~11月26日までは1.2mの高さの特設台が設置され、いつもは見ることのできない角度から拝観することができます(11月30日までは1001体がそろっています)

二十八部衆仏像、三十三間堂の脇役か主役か

1001体の千手観音の御前に立ち護っている、二十八部衆のオールスター紹介です。
那羅延堅固王(ならえんけんごおう)、大弁功徳天(だいべんくどくてん)
緊那羅王(きんならおう)金色孔雀王(こんじきくじゃくおう)
大梵天王(だいぼんてんのう)、乾闥婆王(けんだつばおう)
満善車王(まんぜんしゃおう)、沙羯羅王(しゃがらおう)
金大王(こんだいおう)、金毘羅王(こんぴらおう)
五部浄(ごぶじょう)、神母天王(じんもてんのう)
迦楼羅王(かるらおう)、摩和羅女(まわらにょ)
難陀龍王(なんだりゅうおう)、婆藪仙人(ばすうせんにん)
摩醯首羅王(まけいしゅらおう)、毘婆迦羅王(ひばからおう)
阿修羅王(あしゅらおう)、帝釈天王(たいしゃくてんのう)
散脂大将(さんじたいしょう)、満仙人(まんせんにん)
摩侯羅王(まごらおう)、密迹金剛(みっしゃくこんごう)
プラス、本尊千手観音の四方のを固める、
東方天(とうほうてん)(東方天) 毘楼勒叉天(びるろくしゃてん)(南方天)
毘楼博叉天(びるばくしゃてん)(西方天) 毘沙門天(びしゃもんてん)(北方天)
これで二十八部衆。
お堂の両脇固める雷神、風神まであわせて 三十三間堂 風雷二十八部衆です。

追記
2018年には修復終了・国宝指定に伴い、これらの仏さまの配置換えと尊名の変更も行われました。
風神・雷神像は入れ替え、中尊の千手観音座像の周辺には帝釈天王、大弁功徳天、婆籔仙、大梵天王、の4尊が配され四天王は前面に遷されました。

全配置は左から

雷神
密迹金剛士(みっしゃこんごうし)/旧密迹金剛 
裟羯羅竜王(さがらりゅうおう)/旧沙羯羅竜王 
伊鉢羅(いはつら)/旧満善車王 
阿修羅(あしゅら)/旧阿修羅王 
畢婆迦羅(ひばから)/旧畢婆迦羅王 
金毘羅(こんぴら)/旧金毘羅王 
神母女(じんもにょ)「鬼子母神・訶梨帝母」/旧摩和羅女 
金色孔雀王(こんじきくじゃくおう)/旧散脂大将 
五部浄居(ごぶじょうご)/旧金色孔雀王 
薩遮摩和羅(さしゃまわら)/摩醯首羅王 
毘楼博叉天(びるばくしゃてん)「広目天」
毘楼勒叉天(びるろくしゃてん)「増長天」/旧東方天 

帝釈天王(たいしゃくてんおう)/旧帝釈天 
大弁功徳天(だいべんくごくてん)「吉祥天と同一」
ご本尊(中尊の千手観音座像)
婆籔仙(ばそうせん)/旧婆籔仙人 
大梵天王(だいぼんてんおう)「梵天」

提頭頼吒天(だいずらてん)「持国天」/旧五部浄居天
毘沙門天(びしゃもんてん)「多聞天」
摩尼跋陀羅(まにだつばら)/旧金大王 
満善車鉢(まぜんしゃはつ)/旧毘楼勒叉天
散支大将(さんしたいしょう)/旧満仙王 
毘舎闍(びしゃじゃ)/旧乾闥婆王 
乾闥婆(けんだつば)/緊那羅王 
迦楼羅(かるら)/旧迦楼羅王 
緊那羅(きんなら)/旧神母天 
摩睺羅(まごら)/旧摩睺羅迦王 
難陀竜王(なんだりゅうおう)
那羅延堅固(ならえんけんご)「仁王の阿形」
風神

かなりの配置換えと尊名の変更です(私が初めて三十三間堂を訪れた時にはお堂の背後にずらりと安置されていました)。
過去にも時代によって配置換えが行われたようで、いつしか尊名も取り違いがおこっていたとされ、今回の修復終了を機に鎌倉時代の版画や学術研究に基づいての配置換えと尊名の変更で、創建当初に近づけたということです。

本堂の仏像群

入口で靴を脱ぎ、堂内に入るとまずは雷神さまがお出迎え(2018年に変更)。
仏像をしっかり拝む前に、視界に飛び込む堂内の長さに圧倒されます。
何十回訪れても、この感想は変わらない。
ほぼ中央に位置するご本尊千手観音菩薩坐像は湛慶作(運慶の息子)で約3mですが、 高い位置に奉られている為なのか更に大きく感じます。

本尊四方を護るのは四天王(二十八部衆に含む)で、東方天(とうほうてん/東方天)・毘楼勒叉天(びるろくしゃてん/南方天)・毘楼博叉天(びるばくしゃてん/西方天)・毘沙門天(びしゃもんてん/北方天)の四天王。(2018年に変更)
千手観音は全部で1001体あり、修学旅行生達が「必ず自分に、友達に、似ている観音様いるから探してみましょう」などとガイドされますが、単純に数の多さや全体の荘厳さに圧倒されればいいのではないでしょうか。

堂内表のお見送りは風神さま(2018年に変更)。
ここで振り返ると、やっぱり長い。
裏手に回り終わりではなく、そこでは歴史や通し矢、客仏など含めてまだまだ見所はあります。

簡易歴史解説

1164年、後白河法皇の勅願により平清盛が建立。
元々は後白河法皇の院の御所、法住寺殿の仏堂でした。
現在の本堂は1266年の再建、その後、隣に建てられた方広寺に関連して、 豊臣秀吉の庇護を受けいわゆる太閤塀が作らました。

JR京都駅からアクセスと周辺地図

1・市バス100系統(清水寺・銀閣寺行き)・市バス106系統(清水寺・祇園行き)・市バス110系統(祇園・平安神宮行き)
・市バス206系統(三十三間堂・清水寺・祇園・北大路バスターミナル行き)などいずれかで「博物館三十三間堂前」下車してすぐ
2・市バス208系統(泉涌寺・東福寺ゆき)で「博物館三十三間堂前」下車してすぐ
3・JR京都駅からJR奈良線で「東福寺駅」下車して・隣の京阪「東福寺駅」で出町柳行きに乗り換え「七条駅」下車して2番出口より七条通りを東へ徒歩5分程ほど

徒歩で
中央改札口(京都タワー側)より七条通りへ出て、ひたすら東へ歩く。七条大橋を渡れば5分程度で到着(駅から20分ほど)。

拝観時間と拝観料

4月1日~11月15日 8:30~17:00(16:40受付終了)
一般600円/中高校生400円/小学生300円
11月16日~3月31日 9:00~16;00(15:30受付終了)

毎月の行事

毎月1日 観音経読踊会 
10:00~11:00
17日 大般若転読会
10:00~11:00

 

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