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京都行事

2019年 京の冬の風物詩・大根炊き(だいこだき)とカボチャ供養

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大根炊きは「だいこだき」と読み、お寺でふるまわれる大根煮を食べると中風(ちゅうぶう/ちゅうぶ)にかからないといわれ、厄除けもかねた京都の冬の風物詩です。(中風とは脳出血の後遺症のことで、脳卒中にかからないということでしょう)
各所で由来が違うようですが、どちらも大鍋で炊かれる大根とおあげさん(油揚げ)は、味のよくしみたおいしものです。あれだけの量・下ごしらえだけでもどれほどの手間のかかることか・・・炊事を担当される方々にも感謝ですね。

また冬至にはカボチャ供養の行われる寺社もあって、こちらも同じようにこのカボチャを食べると中風にかからないといわれます。
紅葉も終わりを迎えるころには底冷えのするきびしい冬が始まります。この時期に温かいものを門前でいただきながら厄も落とし、残り少ない年末までの日々を元気にすごしたいですね。

大根炊き・カボチャ供養が行われるお寺へJR京都駅からのアクセス方法はこちらでご紹介しています。
合わせて地図も掲載いていますのでご参照くださいませ。

大根炊きが行われるお寺

主に12月に行われますが、ほかの月に行われるところもあります。以前は別格本山覚勝院(大覚寺塔頭)でも行われていましたが現在は終了しています。伝統行事が数多く行われる京都でも、諸事情・時代の流れなどで内容の変更や縮小をして行事を継続しているものもあります。
伝統とは守ってゆくのも大変なことと思いますがいつまでも続いてゆく行事でありますように。

11月

 

 

戒光寺(泉涌寺塔頭)

おかげ大根
11月23日頃の3日間

内陣特別参拝
11月9日~24日

大根炊き
500円/各日100名限定(3日間 日時は毎年変わります)

2019年は11月9日~24日まで秋の内陣特別参拝が行われます。普段は入ることのできない内陣で足元から丈六のお釈迦様(光背まで含め全長10mほどのお像)を拝せます。
この期間中には泉涌寺花めぐり(スタンプラリー)も行われ、土日祝には境内で丈六市が開かれ露店やフリーマーケットなどでにぎわいます。

大根炊きは期間中の3日間(23日前後)で行われますので、詳細は戒光寺公式サイトか、075‐561‐5209/9:00~17:00戒光寺へお問い合わせください。

比叡山延暦寺
(横川地域)

至福大根炊き
11月9日~24日

10:00~
期間中の毎日厄除け大根炊きが行われ、毎日先着200名に無料でお接待されます(横川駐車場にて)

横川地域では比叡山もみじ祭り」も開催され(2019年11月2日~24日10:00~16:00)、期間中は横川駐車場で毎日オリジナルグッズや梵字ラテ引換券などが当たる無料抽選会が行われています。

12月

 

 

三寶寺(三宝寺)

2019年は
大根炊き祈祷会
11月30日

大根炊き御会式
12月1日

(毎年12月の第一日曜日と前日)

両日とも10:00~14:00(大根炊きはなくなり次第終了)
大根炊き700円(嵯峨豆腐のおあげ入り)
ゆずご飯800円
御祈祷は10:30~/11:30~/12:30~/13:30~で御祈祷料は無料(特別御祈祷は1000円)

日蓮聖人を偲び讃える報恩法要で、日蓮大聖人・日朗上人・日像上人の御真骨を御開帳して毎年12月の第一日曜日に行われます。
境内には終日読経が響き、一年の罪や汚れを落とす「厄落としの祈祷」が行われます

千本釈迦堂(大報恩寺)

成道会
毎年12月7~8日

12月7~8日 10:00~16:00大根炊き授与
成道会8日10:00~
1000円

12月8日はお釈迦様が悪魔の誘惑にも負けず菩提樹の下で悟りを開いた日とされ、これを記念した法要が成道会(じょうどうえ)と呼ばれます。
三世慈禅上人(じぜんしょうにん)がこの日に法要を行い、大根を切って切り口に梵字を書いて魔除けとし、この魔除けの大根を炊いて参拝者にふるまったのが始まりといわれます。

かつては聖護院大根のみで行われていたようですが、参拝者が増えたために賄いきれなくなり今では普通の大根も混ぜてお揚げさんと炊かれています。

うちに帰って炊きたい方には、梵字が書かれ祈願された生の聖護院大根が授与されています。

妙満寺(顕本法華宗総本山)

釈尊成道会・大根だき
12月8日
11:00~

(毎年12月の第一日曜日)

拝観料500円
大根焚き1000円(拝観料・祈祷料込み)/300食限定

成道会ののちに大根炊きがふるまわれ、参拝者の除厄招福と健康が祈念されます。
安珍清姫伝説の道成寺の鐘が祀られることで知られ、釣り鐘型のお守りの授与があります。

了徳寺(大根炊寺) 報恩講
毎年12月9日~10日

法要法話11:00~
1000円(かやく御飯/大根の葉のおひたし/たくわん付き1600円)

こちらはお寺の入り口に「大根炊寺」との石柱がたつ、通称・大根炊寺です。
親鸞上人がこの地で説法をした際に村人が塩で炊いた大根を供したところ、喜んだ上人がススキの穂を束ね「帰命尽十方无碍光如来・きみょうじんじっぽうむげこうにょらい」の十字を書いてお礼に渡したことに由来する行事と言われています。
亀岡篠町でつくられている幻の篠大根、約3000本を使い行われます。

華厳寺(鈴虫寺) 納めの地蔵と大根だき
2019年は12月14日~15日予定
(毎年開催日は異なります)

両日とも10:00~
大根炊きは無料/なくなり次第終了

毎年開催日は異なりますのでマスコットキャラクター「りんねん」くんが更新する、公式FBか公式twitterでご確認くださいませ。

初日は千羽鶴と草鞋のお焚き上げ供養ののちに大根炊きが振舞われます。

24日のお地蔵様の縁日には11:00~地蔵菩薩縁日供養(納めの地蔵)が行われます。

こちらのお地蔵さまはわらじを履いたお姿で「幸福地蔵」と呼ばれ、一人一人の枕元まで来て1つの願い事のみかなえてくれるといわれる人気のお地蔵様です。
また一年を通して鈴虫の鳴く中で行われる「鈴虫説法」は日によっては行列ができるほどで、軽妙な語りの説法(お茶・お菓子付き)を求めてたくさんの参拝者が訪れます。
鈴虫寺公式サイトでは混雑予想が掲載されていますのでご参考に。

1月~2月  

 

法住寺 1月15日に近い日曜日

9:00~16:00
大根炊き一椀1000円(護摩木1本つき)
・大根炊き限定御朱印(500円/300枚限定)授与あり

10:00~と14:00~護摩法要
両時間とも限定50枚限定/600円、「無病息災 健康守」の授与もあります(大根の柄に似たお守りです)

お不動様に祈願した大根炊きがふるまわれます。

またこの日のみ後白河法皇御尊像の特別御開扉も行われます。

三千院 初午大根炊き
2020年は2月8日~11日
(毎年2月11日を含む4日間)

9:00~16:00
参拝料700円(大根炊きは無料)
金色不動堂前広場

毎年初午の日の前後4日間に行われます。
五穀豊穣に感謝し参拝者の無病息災・開運招福のご祈願が行われ、地元大原で有機栽培された大根が大釜で炊かれふるまわれます(大根炊きは無料)。

期間中には10:00~と14:00~の一日2回、金色不動堂にて護摩祈祷が行われます。

カボチャ供養

カボチャ供養は冬至のころに行われます。(鹿ケ谷の安楽寺は7月の土用のころです)
冬至にはゆず湯につかり、カボチャを食べて過ごす方も多いと思います。

冬至は一年で一番昼間が短くこの日を境に日が長くなることから、太陽の力がこの日を境によみがえる「一陽来復」と言われ、運気も上昇してゆくと考えられています。

さらにこの日に「ん」のつく食べ物を食べると運がつくといわれ、 だいこん、にんじん、れんこん、うどん、きんかんなど「ん」のつくものを運盛りと言って縁起物とされています。カボチャは別名「南瓜/なんきん」ですね。
また「ん」が2つつく、「なんきん・にんじん・きんかん・うんどん(うどん)・れんこん・かんてん・ぎんなん」を冬至の七種(とうじのななくさ)と言って、とくに運気が上がる食材といわれています。

かぼちゃは夏の野菜ですが長期保存ができ、かつては緑黄色野菜の少ない冬にビタミンやカロテンが豊富なかばちゃを食べることで、体の抵抗力をつけ中風(脳卒中)や風邪予防などをした先人の知恵ともいわれます。

地域によっては小豆粥やこんにゃくなどを食べるところもあるようです。
小豆の赤い色は邪気を払うといわれ、小豆粥にしたり、カボチャとともに炊いたいとこ煮にしたりしていただきます。
こんにゃくはおなかの中を掃除してくれる食材として「砂おろし」とも呼ばれ、体から悪いものを追い出して運気を上げるという意味合いのようです。

12月も終わりになれば寒さの厳しい時期になります。風邪など召されませんように温かい支度でおでかけくださいませ。

7月    
安楽寺

中風まじない鹿ケ谷カボチャ供養と寺宝の公開

7月25日

9:00~15:00閉門(限定1000食)
拝観料500円
当寺の住職だった真空上人がご本尊の阿弥陀様から、土用の頃に鹿ケ谷のカボチャを食べると中風にならないとのお告げを受け始められたと伝わります。

当日は虫干しを兼ねて寺宝の「安楽寺縁起絵」「剃髪図」「九相図」などの掛け軸が公開され、10:00~と15:00~は絵解きが行われます。

また、鹿ケ谷カボチャを提供されている「かね正」による京野菜の即売会も行われます。

突然変異でひょうたん型になったといわれる鹿ヶ谷かぼちゃ。くさの地蔵さまの祀られるお堂前には、狛犬ならぬ狛かぼちゃ(?)が。ひょうたん型のかぼちゃにカワイイ顔のついた2つの像で、こんなところにも癒しが~という感じです。

12月    
矢田寺(矢田地蔵) かぼちゃ炊き
毎年12月23日

10:00~(限定1000名)
限定御朱印6種/各300円(12月20日~24日まで)の授与があります。

当日は本堂前に奉納された大きなかばちゃが置かれ、参拝者はカボチャを撫でて中風よけや諸病退散を祈願し、無料でお接待されるカボチャをいただきます。
9:00頃には並び始める方もいて、大変にぎわいます。

三条寺町、街中にある小さなお寺で、奈良にある矢田寺(アジサイが有名)の別院として創建されご本尊は代受苦(だいじゅく・苦しみを代わりに受けてくださる)地蔵菩薩さま。お盆の「送り鐘」で知られます。
フェルトのかわいい手作り地蔵守りでも知られ、本堂前には奉納された手作り地蔵様がびっしりと並びます。
普段は静かなお寺で、ゆっくりお参りができるのですが、この日ばかりは行列覚悟でお出かけくださいませ。

不思議不動院 かぼちゃ供養
2019年は12月22日

10:00~14:00(なくなり次第終了)
一椀500円(護摩木の御祈祷付き)

不思議なことを起こすお不動さんとして信仰され、毎年冬至の日にカボチャがふるまわれます。
大師堂に安置される弘法大師像は、かつて初代住職が迷い苦しむ人びとを救ってくださるようにとこのお像に祈願し、満願のお礼にかぼちゃを供えたことから「かぼちゃ大師」と呼ばれています。
このことと冬至にかぼちゃを食べると中風(脳卒中)にかからず無病息災で過ごせるという民間の信仰から、かぼちゃ供養とかぼちゃのお接待が行われています。

 

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