下鴨神社の正式名称は賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)で、上賀茂神社のご祭神・賀茂別雷命(かもわけいかずちのみこと)の祖神・玉依姫命(たまよりひめのみこと)と、その父・賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)をお祀りしています。
下鴨神社のみどころ
京都最古の神社のうちの一つで山城の国一宮としてあがめられ、平安京を造営するにあたってまずこちらの神社で成功が祈願されたといわれます。
鴨川で玉依姫命がみそぎを行っていると上流から丹塗りの矢が流れてきて、それを拾って床に置かれると賀茂建角身命に変わり結婚され、賀茂別雷命を授かったとの神話によって、古くより縁結び・子育ての神様として信仰されてきました。
国家の平和と安寧を祈念し守護する神社として信仰されるとともに、国宝の本殿二棟のほか53棟の国の重要文化財の社殿を有し、世界文化遺産に登録されています。
南半分は広大な・糺の森
京阪出町柳駅から北へ向かい鳥居をくぐって暫く行けばまず鴨長明の方丈(復元)があります。方丈記を記した鴨長明は下鴨神社の神官の子として生まれたといわれています(諸説あります)。
そしてお参りすると美人になれる(かも)と女性に人気の河合神社があります。鏡型に顔の書かれた絵馬に、自分のメイク道具を使ってお化粧をしたものを奉納して祈願します。さまざまにお化粧された沢山の方の想いの詰まった絵馬がずらりと奉納されています。
さらに北へ続く参道には「糺の森・ただすのもり」があります。
約12万4000㎡もの広大な森は原初よりの姿をとどめ、上流の御手洗川から分かれた瀬見の小川と泉川が流れ、一歩境内に入ってしまえば外の喧騒が嘘のようなのんびりとした時間が流れ、森を守るために植樹祭やホタルの鑑賞会など一年を通して様々な行事が行われています(行事の日程などは公式SNSでご確認くださいませ。)。
また参道と並行した馬場では、葵祭の流鏑馬神事が行われます。
さらにのんびり散策しながら歩いていくと、南口の鳥居が現れます。
鳥居の手前にある休憩所さるやでは明治の初めまで参拝客に親しまれていた、葵祭の申餅(さるもち)が復元されています。他にもぜんざいやおしるこ・夏には氷室の氷と名付けられたかき氷などもいただけ、境内中間点のよい休憩所になっています。
北半分には本殿と社殿
鳥居をくぐると左手に二本の木が途中から一本になった連理のさかきがあり、縁結びにご利益抜群と人気です。授与所では紅白のひもが結ばれた絵馬や縁結びのお守り、葵の葉っぱを模したピンクのハートの形の葵のお守りなども授与されています。
この辺りまでくるとやっと神社の境内なのだなという感じがします。
楼門を抜け右手へ進むと夏の足つけ神事で有名な井上社(御手洗社)があります。
社殿の前にある御手洗池で 、土用の丑の日に池の清水に足をつけると疫病などにかからないとされ、無病息災を願う参拝者で大変にぎわいます(土用の丑の日前後の10日間開催され、露店などの出店もあります)
また葵祭の際に十二単を身にまとった斎王代が、身を祓い清める御禊の儀が行われるのもこちらです。
この池に湧き出る泡をかたどったとされるのがみたらし団子で、神社近くのみたらし茶屋でいただけます。
普段は池というほど水量はないのですが、7月の土用の丑の頃になると清水が湧きでるところから、鴨の七不思議にかぞえられているそうです。
国宝になっていてる本殿の周りにはたくさんの社殿があります。
雅な王朝絵巻・葵祭
毎年5月に行われる葵祭は下賀神社と上賀茂神社の例祭で、約1500年前にはじまったといわれる祇園祭・時代祭とともに京都三大祭の一つです。
源氏物語で六条御息所と葵上の車争いの舞台となったのがこのお祭りです。
平安時代の雅な装束に身を包んだ行列が京都御所~下鴨神社~上賀茂神社へと練り歩きます。
一般の方から選ばれる斎王代を中心とした女人列と文官武官の本列に大別され、「路頭の儀」では約500人もの行列が8㎞もの道のりを歩く様を見物に訪れる観光客で大変な賑わいを見せます。
またその前儀として5月3日には流鏑馬神事も行われ、境内には葵祭には欠かせない葵の自生地などもあります。
ヤタガラスとサッカー&ラグビー
そして下鴨神社と言えばヤタガラスでしょう。
御祭神の賀茂建角身命は、金鵄八咫烏(きんしやたがらす)に化身して神武天皇を勝利に導き、日本の建国に力を尽くした神さまとされています。
いわゆる神武東征・建国神話のお話です。
八咫とは大きいという意味で、三本足の大きな烏・太陽の化身とされています。
美の神様・河合神社境内にある任部社(とうべのやしろ)では、この八咫烏が祀られていて、日本サッカー協会が八咫烏をシンボルマークにしたことによって、サッカーの神様として信仰されています。
ラグビーの祈願所・雑太社(さわたしゃ)もあります。
こちらは新しいもので、日本で初めてラグビー部が創られた慶應義塾大学の学生が、京都大学の前身・旧制三高の生徒に糺の森でラグビーを教えたのが始まりとされる関西ラグビー発祥の地で、第一蹴の地の石碑が建てられています。
ラグビー関係者やファンの方々の信仰篤い神社で、河合神社でラグビー守りやラグビー型の絵馬などが授与されています。
拝観時間
境内自由
開門6:00~閉門17:00
大炊殿拝観は10:00~16:00頃まで(要拝観料)
賀茂川と高野川が合流する地点いわゆる鴨川デルタのすぐ北側に広大な境内を有する神社です(合流地点より南が鴨川になるといわれますが、河川法では全長を鴨川と表記します。詳しくは京都府のサイトで紹介されています)。
境内は広大で北側の下鴨神社の本殿と南側の鳥居(旧三井家下鴨別邸近く)までは約800mありますので、南から鴨川デルタを渡って糺の森(ただすのもり)を抜け本殿まで歩く場合と、本殿へ直接行きたい場合では降りるバス停を変えるとよいとでしょう。
※境内のマップは公式サイトでご確認くださいませ、最寄りのバス停も記載されています。
JR京都駅からのアクセスと周辺の観光名所
南の鳥居側へは
・市バス4系統(上賀茂神社行き)か・市バス7系統(四条河原町・銀閣寺行き)で「出町柳(でまちやなぎ)駅前」下車して徒歩5分ほど
・市バス205系統(四条河原町・北大路バスターミナル行き)「葵橋西詰」下車して徒歩5分ほど
・京都駅からJR奈良線で「東福寺駅」へ、そこから隣にある京阪本線「東福寺駅」で(出町柳ゆき)に乗り換え、終点の「出町柳駅」下車して徒歩5分ほど
北の下鴨神社本殿へは
1・市バス4系統(上賀茂神社行き)か市バス205系統(四条河原町・北大路バスターミナル行き)で「下鴨神社前」下車(または「糺の森」下車)
下鴨神社境内と周辺の観光名所
葵橋西詰バス停近くには豆大福で行列の絶えない出町ふたばがあります。
南の鳥居側(旧三井家下鴨別邸近く)からのんびり歩けば、太古の自然を残し瀬見の小川や奈良の小川が流れる糺の森(ただすのもり)が広がります。本殿までの間には女性に人気の河合神社、サッカーの神様任部社、鴨長明の方丈を復元した庵、ラグビーの祈願所雑太社があり、休憩処さるやでは名物・申餅(さるもち)がいただけます)。
本殿前の南口鳥居のあたりには縁結びにご利益のある相生社の連理の賢木(れんりのさかき)があり、楼門を抜ければ御手洗池や本殿、葵の自生地などがあります。
また神社近くの下鴨茶寮は高級懐石で有名です。